Jリーグ モンテディオ山形

山形クラモフスキー監督「Jリーグでは超一流の競争が…」下部組織の充実度にも言及

ピーター・クラモフスキー(写真左) 写真:Getty Images

 明治安田生命J2リーグのモンテディオ山形を率いるピーター・クラモフスキー監督が、日本サッカーの競争力の高さについて語った。14日、オーストラリアメディア『オプタス・スポーツ』が伝えている。

 現在43歳のクラモフスキー氏はオーストラリアU17代表監督を務めた後、2018年から2シーズンにわたり横浜F・マリノスのヘッドコーチとしてアンジェ・ポステコグルー元監督を支えていた。そして2020シーズンは清水エスパルスで指揮を執っていたが、2020年11月に成績不振により解任に。しばらく無所属状態となっていたが、昨年4月末に石丸清隆氏の後任としてモンテディオ山形の監督に就任する。

 そして5月16日に行われたJ2リーグ第14節・愛媛FC戦から指揮を執ると、チームは8月9日開催の第24節・ジェフユナイテッド市原・千葉戦までリーグ戦10勝1分と快進撃を遂げる。シーズン終盤の11月以降は1勝1分4敗と黒星が先行してJ1昇格争いから脱落。それでも勝ち点68を獲得して7位でシーズンを終えるなど、2022シーズンにむけて確かな手応えをつかんでいる。

 そんなクラモフスキー監督は『オプタス・スポーツ』のインタビューに対応。日本とオーストラリアのリーグの競争力の違いを聞かれると「私はそれぞれの国のリーグやコンペティションをリスペクトしているので、ある国が他より優れているとか、片方の国がより環境に恵まれているとは言いたくない。ただ、日本サッカーの基盤が強固であり、質が高いことは明らかだ」とコメント。

 つづけて「25~30年前に始まった日本サッカーの構造も今では58のプロクラブが参加する3部制で、実に競争力の高いリーグになっている。大半のクラブが野心を持っている。くわえて昇格するために高い能力も備わっているので、超一流の競争が繰り広げられているのさ」とJリーグのレベルが高い理由を述べる。

 さらにクラモフスキー監督は「クラブのインフラも充実している。J1、J2、J3への参入にはクラブハウスの設備が不可欠なんだ。クラブのアカデミー組織もとても充実しており、高校や大学とのつながりも深い。なので、選手がプロになってサッカーの道を歩み続けるためのさらなる機会を提供している」とコメント。日本では育成組織が確立されていることを強調した。

 なおFIFAワールドカップ・カタール大会アジア最終予選では、日本代表が昨年10月12日に行われたオーストラリア戦から5連勝を飾ってW杯本大会進出に王手をかけている。一方、オーストラリア代表は日本戦での黒星以降、1勝3分と苦戦。格下相手に勝ち点を落とす試合が続いている。それだけにクラモフスキー監督もサッカー全般における日本とオーストラリアの差を感じているのかもしれない。