Jリーグ 浦和レッズ

浦和幹部が「喝!」川崎撃破で今季初タイトル獲得も「そのような空気になることが…」

富士フィルム杯優勝の浦和レッズ 写真:Getty Images

 明治安田生命J1リーグの浦和レッズは12日、「FUJIFILM SUPER CUP 2022」で川崎フロンターレを下して今季初タイトルを獲得した。しかし、西野努テクニカルダイレクター(TD)は川崎戦後のチームの雰囲気に危機感を抱いているようだ。

 浦和レッズは昨季終了後に元日本代表DF槙野智章(34)やDF宇賀神友弥(33)など複数選手が退団すると、徳島ヴォルティスでリカルド・ロドリゲス監督から指導を受けた経験を持つDF馬渡和彰(30)やMF岩尾憲(33)をはじめ、多くの新戦力を加えている。そしてリカルド・ロドリゲス監督のもと沖縄キャンプでは緻密な戦術の落とし込みを行っていた。

 そして12日に日産スタジアムで行われた「FUJIFILM SUPER CUP 2022」では、元U21デンマーク代表FWキャスパー・ユンカー(27)ら一部主力選手がメンバー外となる中、日本代表MF江坂任(29)が2ゴールにより2-0と勝利。J1連覇を成し遂げた川崎フロンターレを撃破したことで確かな手応えをつかんでいるように見えた。

 その中、西野努TDは13日にブログを更新。今季初タイトル獲得について「リーグ王者の川崎フロンターレに勝てたことは大きい」と前置きしつつも「相手は、直前に陽性者がでて、ベスト布陣ではなく、試合前の調整もおそらく、ばたばただったはず。試合内容も、多くの時間帯でボールを握られ、支配されていた。結果、勝てはしたが、内容としては課題盛りだくさん」とゲーム内容の課題を指摘している。

 そして「大きな一勝ではある。そして、ただの一勝でもある。もう終わったこと。昨日のこと」と綴った上で「まだ何もつかみ取っていないのに、そのような(なにかをなしとげたような)空気になることが一番危ない。そんな空気になってませんか?まさかね?」と投稿。J1開幕を1週間前に控える中での気の緩みを無くすように問いかけた。

 徳島ヴォルティスでリカルド監督の指導を受けていたDF馬渡和彰(30)やMF岩尾憲(33)が機能するなど、収穫も多かった浦和レッズ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)やJ1リーグをはじめ、すべてのコンペティションでタイトル獲得を狙っているだけに、西野努TDとしてはつねにチーム内に緊張感がある状態を作り出したいのだろう。