明治安田生命J1リーグの名古屋グランパスは9日、マッシモ・フィッカデンティ監督が契約満了により今季限り退団することを公式発表したが、SNS上では同氏が鹿島アントラーズの指揮官に就任するのではないかという憶測が飛び交っている。
フィッカデンティ氏はFC東京やサガン鳥栖を率いた後、2019年9月に名古屋グランパスの指揮官に就任。昨季は新型コロナウイルス感染拡大により過密日程となる中、守備に重きを置いた戦術を浸透させてJ1リーグ3位でフィニッシュしていた。
そしてFW柿谷曜一朗(31)やDF木本恭生(28)など他クラブの主力選手を獲得して臨んだ今季は、前評判通りリーグ戦で上位争いを繰り広げると、YBCルヴァンカップのタイトルを獲得。AFCチャンピオンズリーグや天皇杯はベスト8で敗退したが、確かな手腕を発揮して周囲を納得させる成績を残していた。それだけに、今回の電撃退団はサポーターに衝撃をもたらしている。
一方、鹿島アントラーズはカルロス・ザーゴ体制のもと今季に臨んだものの、4月に成績不振により解任。相馬直樹氏が残り試合で指揮を執っていたが、クラブは今月5日に相馬直樹監督の退任を公式発表している。また、2018年7月から鹿島アントラーズでテクニカルディレクター(TD)を務めていたジーコ氏が今月5日に帰国。クラブからの公式発表は9日時点でないものの、ジーコ氏のTD退任という見方が広まっている。
その鹿島アントラーズについて、日本国内の一部メディアはこれまでのブラジル路線を見直し、欧州志向を取り入れる可能性を報じている。ただ、世界中で新型コロナウイルスの新しい変異株「オミクロン株」の感染拡大が止まらず、日本への入国が制限されていることもあり、日本のサッカーファンの間ではフィッカデンティ氏が鹿島アントラーズの監督に就任するのではという噂が飛び交っている。
なお、フィッカデンティ氏は名古屋グランパス退団について「フットボールにおいて、ビジョンが異なってきたり、新たなプロジェクトによってフットボールの方向性が変わることで、進む道が分かれてしまうことはありますが、何よりも大切なことは、私が名古屋の監督をしている時に感じたリスペクトと情熱です」
「AFCチャンピオンズリーグでの素晴らしい経験、ルヴァンカップでの優勝、この忘れられない2シーズンに関して、ファンの皆さんの素晴らしいサポート、これらを達成する主人公であった選手たち、そしてクラブに、この場をお借りして感謝を申し上げます」とクラブ公式サイトを通じてコメントを残している。
コメントランキング