明治安田生命J1リーグの清水エスパルス前監督であるミゲル・アンヘル・ロティーナ氏は、東京ヴェルディを率いていた時に日本代表DF冨安健洋(23)の獲得に動いていたことを明かした。6日、スペイン紙『naiz』が伝えている。
ロティーナ氏はレアル・ソシエダやビジャレアルなどで指導者としてのキャリアを積み重ねると、2017年に東京ヴェルディの監督に就任。東京ヴェルディで2シーズンつづけてチームをJ1昇格・参入プレーオフへ導くなど、確かな手腕を発揮。2019年からセレッソ大阪を2年間指揮した後、今季から清水エスパルスを率いていた。しかし、強固な守備を基軸とした戦術の浸透に時間を要して勝ち点を思うように積み重ねることができず、先月3日開催のJ1リーグ第34節・FC東京戦で0-4と大敗を喫すると、翌日に監督解任となっていた。
一方、冨安健洋はアビスパ福岡の下部組織で頭角を現すと、2016年に高校卒業を待たずしてトップチームに昇格。そして2018年1月にはジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)のシント=トロイデンVVへ完全移籍すると、海外でも順調にステップアップを積み重ね、現在はアーセナルの右サイドバックでレギュラーに定着している。
ロティーナ氏は『naiz』の取材において冨安健洋に関するエピソードを披露。「私が東京ヴェルディにいた時、トミヤスを20万ドル(約2270万円)で獲得することができた。なのに、クラブのダイレクターは高額だと思っていたかので、実現しなかったのさ」とコメント。当時アビスパ福岡に在籍していた同選手の獲得を強く望んでいた過去を明かした。
冨安健洋はプレミアリーグや日本代表で活躍しているだけに、東京ヴェルディの幹部は「逃した魚は大きかった」という感想を抱いているかもしれない。
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