ガンバ大阪
昨年は川崎フロンターレの独走を止めることは出来なかったものの2位で順位を終えたガンバ大阪。宮本恒靖監督体制3年目は納得できる内容だったと考えられる。組織全体で流動的な攻撃とスキを与えない守備の継続は勝負強さをもたらし、タイトルまであと一歩というところまでたどり着いた。
「今シーズンこそは」とどのクラブよりも意気込むガンバ大阪だが、2021シーズンの立ち上がりは波乱の幕開けとなっている。開幕節ではヴィッセル神戸相手に0-1で競り負け、その後選手やチームスタッフに新型コロナウイルスの陽性反応が出たことから、開幕節を最後にチームとしての活動そのものが中断となる始末である。3月予定されていた試合はすべて中止され、2週間程度の活動休止を発表している。
何よりまずはコロナからの回復がファーストだが、今後代替開催日や会場を確保できない場合などになった場合、みなし開催として中止に至った責任があるチームは0-3の敗戦と扱われるため、タイトルどころか降格圏での争いに巻き込まれる可能性があることにも注意しなければならない。今シーズンはこうした運に恵まれるかどうかという点にも左右される1年になるかもしれない。
京都サンガ
J1には所属していないがJ2の京都サンガについても触れたい。昨シーズンはピーター・ウタカの圧倒的な決定力を保有しながら8位で着地。不甲斐なさは否めなかったシーズンだったが今シーズンこそはJ1復帰を誓う。
今シーズンから新たに監督に就任したチョウ・キジェ監督の下、早速彼の哲学がピッチ上で随所に見られている。チョウ・キジェスタイルの「ハードワーク」や「死にものぐるいで戦う姿勢」はボールへの執着に繋がり、全員参加の創意と工夫で昨シーズンの課題だった「ウタカ依存」から脱却は成功した印象だ。まだ攻撃面では粗挽きな箇所は存在するが、松田天馬を筆頭とした新加入選手が現有戦力と連動し始めれば、J1レベルに匹敵する次元にボトムアップすることができるだろうと予想する。
開幕節はJ2に昇格を果たしたSC相模原とのアウェイゲームを0-2で制し、6シーズンぶりの開幕戦白星を飾った。次節の松本山雅FCとの1戦では一進一退の激しい攻防が繰り広げられるもスコアレスドロー。決して悪くはない立ち上がりだ。
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