今シーズン冬(2021年1月)にレアル・ソシエダからウルブスことウルヴァーハンプトン・ワンダラーズへの期限付き移籍を決断したブラジル人FWウィリアン・ジョゼ。キャリアの大半を期限付き移籍先のクラブで過ごし、5年間で6つのクラブを渡り歩いてきた。ウルグアイのデポルティーボ・マルドナドに籍を置き、これまでブラジルやスペインのクラブへ旅をした。現在29歳、新天地のウルブズは彼にとって10クラブ目となる。
ストライカーとしてサンパウロ、グレミオ、サントス、レアル・マドリード、レアル・サラゴサ、ラス・パルマスなど名だたるクラブでプレーし、2016年からはレアル・ソシエダで長らく過ごしてきたウィリアン・ジョゼ。ウルブズとの契約は期限付き移籍ではあるが、買取オプションがあるという点では過去の移籍とは異なる。そんな彼が英国メディア『Sky Sports』の取材に応じたので、その一部をご紹介したい。
「徐々にチームメイトと打ち解けてきて最高の気分だ」
ウィリアン・ジョゼはこのように語った。
「天候やフットボールのスタイルが異なるので、イングランドの環境に慣れるのは少し難しいと思っていたが、上手く順応できていると思っている。本音を言うとより長くここにいたいと感じている。ウルブズはラウール・ヒメネスの負傷していることや、彼に代わる人物がチームにいなかったことため、私のようなストライカーが必要であると言ってくれた。私も非常に良い機会だと受け止めて、自分の実力を証明しようと考えた」
2011年からいくつものクラブを渡り歩いたウィリアン・ジョゼは、2016年から加入したレアル・ソシエダでは5シーズンで170試合に出場し62ゴールを記録し、遂に自分の居場所を見つけたところだった。
「レアル・ソシエダに4年半滞在して、そのほとんどが良いことばかりだった。サン・セバスティアンでの生活は快適で、レアル・ソシエダというクラブと共に過ごしてきた。離れるというのはとても難しい決断だったよ。でもこれもフットボールの宿命。挑戦できる機会はあってそのために備えておかないと。ウルブズはここ2~3年前から注目していて、ほとんどがナショナルチームでプレーできるレベルの魅力的で重要な選手を揃えている印象だった。私はいつかプレミアリーグでプレーしたいという想いがあり、今がそれを実現するタイミングだったのかなと感じている。ウルブズ移籍の機会は私にとってとても良かったよ。今後も上手くいくことを願っている」
もしかするとハリー・ケインの代役候補になったかもしれない
実は、ウィリアン・ジョゼが抱いていたプレミアリーグの夢は1年早く実現していた可能性があった。昨年1月にトッテナムがウィリアン・ジョゼの獲得を希望していたからだ。ジョゼ・モウリーニョ監督は、当時負傷離脱していたハリー・ケインの代役としてウィリアン・ジョゼの獲得を希望していたが、レアル・ソシエダはトッテナムからのオファーがウィリアン・ジョゼの価値に見合わないと判断したためこの交渉は決裂となった。
このことについてウィリアン・ジョゼはこう語った。
「色々なことが起こったよ。トッテナムからのオファーをもらったが、レアル・ソシエダは私を手放したくなかった。強豪クラブで実力ある選手たちとプレミアリーグで戦える機会が目前まであったんだ。モウリーニョとも話をして、彼も私とプレーしたいと言ってくれた。クラブにもトッテナムに行く可能性があるから次のエスパニョール戦はメンバー入りさせないで欲しいとまで伝えた。でも結局この移籍は実現せず、もう1年待つことになったんだ」
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