カッサーノ
自分の限界を感じて断った選手もいる。かつてレアル・マドリード(2006-2007)やサンプドリア(2007-2010)などでプレーした元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノがそうだ。
カッサーノはピッチ内の実力に自信がなかったわけではない。捻くれた性格で有名な彼は、ユベントスのような礼儀正しく厳しい環境のクラブでやっていけるかどうかに迷っていたようだ。
バーリ時代(1998-2001)にビアンコネーリにアプローチされたカッサーノは「僕のような選手はユーベに3日しか残れないだろう。1日目は契約サイン、2日目は記者会見、3日目で首になっていたと思う」と、笑いながらコメントした。
ネスタ
ラツィオのユースで育ち、1993年から2002年にかけて同クラブのゴールを守った元イタリア代表DFアレッサンドロ・ネスタも、当時ユベントスのオファーを拒否する判断を下した。
「ユーベのオファーを断ったのはラツィオを離れたくないからだ。ここで成長しプロになった。このクラブ以外のユニフォームを着るのは考えられない」とコメントを残している。
一方、2002年にネスタはミランに移籍することとなったが、それは彼の判断というよりは、財政難に苦しんでいたラツィオが決めた移籍と言っていいだろう。
ドラクスラー
現在パリ・サンジェルマン(PSG)に所属するドイツ代表MFユリアン・ドラクスラー。シャルケの選手だった2015年に、ヴォルフスブルクとユベントスの2つの移籍先クラブが候補に上がった。
ドラクスラーが選んだのは、ドイツのクラブへの移籍だ。2016年のユーロ(欧州選手権)に向けてドイツ代表監督ヨアヒム・レーヴにアピールしたいというのがその理由だった。
その後、ユベントスを選ばなかったことを後悔したと思われるドラクスラーは自らユベントスにアプローチしている。しかし同選手への興味が冷めたビアンコネーリはその行動を見送った。
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