サッカー選手にとって引退のタイミングを判断するのはとても難しいことだと思われる。年齢によって自分のパフォーマンスが少しずつ落ちていることを感じつつ、子供の時から夢見て到達した世界から離れることはなかなかできるものではない。
サッカー界からの引退を決意をした選手の中には、アドレナリンに染まった日々を再び求め、別のスポーツで新たな冒険に出る者も多い。
ここでは、引退後に別のスポーツに挑戦した9人のサッカー選手を紹介しよう。
チェフ:アイスホッケー
かつてチェルシー(2004-2015)やアーセナル(2015-2019)でプレーした元チェコ代表GKペトル・チェフは、2019年1月15日に自身のSNSで引退を発表。同年にイギリスのアイスホッケーリーグ4部に所属するギルドフォード・フェニックスと契約を結んだ。
チェフは同年10月13日にアイスホッケーデビューすると、2つのペナルティを止めるなどし、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選ばれた。
現在はアイスホッケーのキャリアを続けながら、チェルシーのテクニカルアドバイザーも務めているが、チェルシーでは新型コロナウイルスの大流行による予防措置として2020/21シーズンに向けて選手登録もされた。つまり現在同選手はアイスホッケー4部、プレミアリーグの2つのリーグに登録されている。
マルディーニ:テニス
ミランの象徴と呼ばれた元イタリア代表DFパオロ・マルディーニ(1978年にユースに加入してから引退の2009年までは選手として、現在はテクニカル・ディレクターとして同クラブを支える)は、2017年、49歳にして趣味であったテニスのプロ世界を経験した。
マルディーニは、コーチを務める元プロテニス選手ステファノ・ランドニオ氏とペアを組み、予選を勝ち抜け、プロテニス大会であるアスプリア・テニスカップに出場することとなる。
しかしながら、プロデビューとなった2017年6月27日同大会の第1戦で、テニスの世界がそんなに甘くないことを知る。第1セットと第2セットを1-6で落とし、ストレート負けを味わった。
バティストゥータ:ポロ
1991年から2000年にかけてフィオレンティーナでプレーし、レジェンドとなった元アルゼンチン代表FWガブリエル・バティストゥータは、2005年に引退し、ポロ(馬に乗って行う団体球技の一種)に興味を持つことになる。
バティストゥータは、2009年3月に母国のアルゼンチンでロロ・ピアナというチームの選手として第4回アルゼンチン・ポロ・ツアーに出場。デビュー戦で2得点を挙げる素晴らしい活躍を見せた。
試合後は「このスポーツはとても難しいが、少しずつ成長し、この一戦より良いパフォーマンスをできるように頑張りたい」とコメント。
彼の上達もあって、ロロ・ピアナは2010年にポロのカップ戦『Stella Artois Cup』で優勝を果たしている。
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