プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド

ポチェッティーノがマンUを率いたら“赤い悪魔”はどう変わる!?

マウリシオ・ポチェッティーノ(左)オーレ・グンナー・スールシャール(右)写真提供:Gettyimages

とある指揮官のプレミアリーグ復帰を各メディアが報じている。

マウリシオ・ポチェッティーノ。昨シーズン途中までトッテナムを率い強豪へとの仕上げた実力者である。人心掌握術や理詰めの戦術、時折見せる情熱からも業界では一目置かれる存在だ。

今彼にマンチェスター・ユナイテッドの再建を託そうという噂が囁かれている。エスパニョール、サウサンプトン、そしてトッテナム。監督としてのキャリアも確実に積み上げており、今回のユナイテッド指揮官への就任が現実となり、“赤い悪魔”の復活ともなれば彼も名将の仲間入りとなるだろう。

時期尚早かもしれないが、ポチェッティーノがユナイテッドを率いることになった場合に想定されることをご紹介したい。


ポール・ポグバ 写真提供: Gettyimages

1)中盤の序列に大きな変化が生まれる

ポチェッティーノの基本的なフォーメーションは「4-2-3-1」か「4-3-1-2」であると予想されるが、相手の徹底研究と実際の戦況に応じて変幻自在に調整を施すことも得意としている。どの場所に誰を配置しどのように機能させるのか。毎試合彼の状況に応じた微調整には驚かされることもある。デレ・アリをボランチ起用し臨機応変に攻撃に参加させたり、ムサ・シソコを2列目で起用しハイラインで主導権を握ったりと、狙った戦略によって試合を好転させる。

ユナイテッドで考えたときにどのような変化を加えてくるかは見ものだと考える。少なくとも攻撃のブレインでなるブルーノ・フェルナンデスや堅実な働きができるスコット・マクトミネイ、攻守において仕事ができるドニー・ファン・デ・ベークらはポチェッティーノの戦術において機能するだろう。

後はポール・ポグバがどうなるか。ジョゼ・モウリーニョ(2016-2018)やオーレ・グンナー・スールシャール(2018-)らはポグバをコントロールできたようには見えなかったが、ポチェッティーノならどうなるのかにも注目したい。もしポグバがポチェッティーノに忠誠を誓うのならば、ユナイテッドの大きな原動力になることは間違いない。


ティモシー・フォス=メンサー 写真提供: Gettyimages

2)若手選手の序列は確実に上がる

ポチェッティーノは若手選手にも大きな裁量券を与える勇敢さがある。上位対決やダービーであっても積極的に起用させ成長を促進させる。若手には経験値を、中堅ベテランにはポジションが確約されないという危機的状況を植え付け、チーム全体を活性化させる動きは一貫している。

この考えはユナイテッドのディフェンスにおいてこの考え方は強調されるかもしれない。長年ユナイテッドのディフェンスラインには結論がついていない。昨シーズンにハリー・マグワイアを補強し問題は解決されたように思えたが、今シーズンのマグアイアのパフォーマンスは決して褒められるものではないのが現状だ。

ポチェッティーノともなれば今シーズンはティモシー・フォス=メンサーやアクセル・トゥアンゼベもスタートに起用してくることも大いに予想されるだろう。ダビド・デ・ヘアからディーン・ヘンダーソンへ世代交代が起こることだってありえるのかもしれない。


マウリシオ・ポチェッティーノ 写真提供: Gettyimages

3)高い位置からの激しいプレッシングを持ち込む

ポチェッティーノの真骨頂は「高い位置からのプレッシング」だ。高い位置から相手にプレッシャーを与え、ビルドアップを封じて主導権を握り、ショートカウンターで仕留めることを正としている。このことからポチェッティーノが「とにかく走れる選手」と求めるていることは容易に想像ができる。トッテナム時代には「走らないと起用しない」と選手に伝えていたとさせるほど強烈なこだわりの1つとして挙げられる。

この「ハイプレス」というふるいにかけられ、生き残るフィールドプレーヤーは一体誰なのか。ここは予想が難しい。1つ言及できることがあるならば、新しい指揮官の到来によって大きく生まれ変わる可能性を秘めているということだ。

名前:秕タクオ

国籍:日本
趣味:サッカー、UNO、100均巡り

サッカー観戦が日課のしがないサラリーマンです。かれこれ人生の半分以上はサッカー観戦に明け暮れ、週末にはキルケニー片手にプレミアリーグやJリーグにかじりついています。

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