
海外では息をするようにサッカーは生活の一部
長谷川選手のレアル・サラゴサ時代。実際に海外でプレーをして感じたこと、海外生活の中で大変だったこと、日本との違いなどあれば教えてください。
長谷川:練習、選手の気迫など、日本とは全て違いましたね。トークセッションの時に子供たちに伝えましたが、スペインでは息をすることや歯を磨くことのようにサッカーは生活の一部と感じました。試合を観にくる人たちは目が肥えているというか、サッカーがとても詳しい人が多いです。ただ応援や声援に行くだけではなく「今のこのパスはどういう意味だったのか」や「ここでファウルをするのがどんなに大事なことだったか」など、サポーターが拍手するポイントが違いますね。その面では海外のピッチに立っていた時にはずっとシビアな目で観られている感覚がありました。こういう環境で戦っているからこそ、この人たちは強いんだなと正直思いました。
所属していたサラゴサはスペイン2部だったので、みんなは1部に行くことだけを考えていました。一人一人の選手が持っているエゴというか「俺がやってやる」という気持ちが強かったです。例えば、ゴールができるシーンで横にパスを出せば簡単に点が取れるのに、自分で決めに行く選手が多くいました。自分をしっかり出していかないと、この世界では生き残っていけないということをすごく感じました。でも当時の僕はそれに気づいても実行することができなかったので、半年で日本に帰ってきてしまいました。ただ、その時の経験は今のサッカー人生にとても役に立っているので、本当に行って良かったと思います。

日本ではチーム練習が終わった後に多くの選手が自主練をします。外国人の監督にはオーバーワークなどと捉えられそれはあまり好まれないと聞きます。これに関してはどうですか?
長谷川:プロの世界になると体調管理などがとても大事になってくるので、自主練を嫌う監督もいますね。僕がスペインに行った時は、チーム練習の後に残って自主練をしていた選手はほとんどいなかったです。むしろ僕が練習後にリカバリーも含めてジョギングをやろうとすると「アーリアお前何やってるんだ?」と言われていました。練習すればするほど上手くなると思っている監督もいれば、選手の100%を引き出すメニューを考え、それをやってくれればオッケーというコンセプトの指導者もいます。これは確かに日本人監督と外国人監督の違いの一つですね。
森谷:これは日本人特有のことかもしれないですが、例えばレギュラーじゃない選手がチーム練習が終わった後に自主練をせず、すぐにシャワーを浴び、車で一番早く帰るという行動に対して「お前は試合に出られないのになんでもっと頑張らないの?」というふうに考える人は多くいると思います。また、日本でやる自主練は「自分はこれだけ頑張って練習しているので僕を試合に使ってください」という監督へのアピールでもありますよね。でも外国人監督はおそらくその感覚を持っていないです。用意されたトレーニングが終わったら帰るものと思っているでしょう。
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