監督交代で更なる成長
2019年9月11日にマルセリーノ・ガルシア・トラルに代わって監督に就任したアルベルト・セラーデスは、フェラン・トーレスのポテンシャルを信じて彼を多くの試合で起用している。
フェラン・トーレスは経験を積み、波があった彼のパフォーマンスが安定するようになった。それだけではなく、彼はリーグ戦で4得点と4アシストを挙げている。欧州5大リーグで彼以上のパフォーマンスを見せている2000年生まれの選手は3人だけだ(14得点15アシストのジェイドン・サンチョ、9得点1アシストのエルリング・ホランド、そして5得点7アシストのデヤン・クルゼフスキ)。
チャンピオンズリーグ(CL)でも大活躍。2019年11月6日のリール戦(4-1バレンシアの勝利)で得点を挙げ、この大会におけるバレンシアの最も若い得点者となった。そして、グループステージ6戦目のアヤックス戦ではロドリゴへのアシストを記録。そこで生まれたゴールがバレンシアのグループステージ突破のきっかけとなった。
セラーデスの4-4-2では、一番得意としている右サイドハーフで起用されている。バレンシアは彼を中心に攻撃を組み立てている。(スペインのチームの41%の攻撃は右サイドからスタート)
20歳とは思えない落ち着き
どんなに実力があっても、若い選手のプレーには奥深さを感じるのが極めて難しいことだ。しかし、フェラン・トーレスの場合は違う。リーグ始まってから現時点までのわずかな期間で彼はベテランのような安心感のあるプレーができるようになったのだ。
スペイン代表監督であるルイス・エンリケはその成長っぷりを目の当たりにし、彼をユーロ2020年の選抜メンバーに選びたかったようだ。残念ながら国を背負って戦うフェラン・トーレスの姿を見るのは、あと一年待たなければならない(ユーロは新型コロナウイルスで一年延期となった)。
しかし、フェラン・トーレスは2017年にスペイン代表U-17をリードし、このチームとすでにユーロを優勝している。きっと、スペイン全国のサポーターは、彼がトップチームにもその喜びをもたらしてくれると信じているだろう。
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