ブンデスリーガで現在絶好調のバイエルン・ミュンヘンだが、幸先の良い2019/2020シーズンの始まりだった訳ではない。2019年夏の間に2人のスーパースター、アリエン・ロッベン(2019年7月に引退)とフランク・リベリー(2019年8月にフィオレンティーナへ移籍)が離れたことによって、ニコ・コバチ監督率いるチームは不安に包まれていた。
バイエルンの積み重なる問題が大きく現れたのは11月2日、アイントラハト・フランクフルト相手に1-5で敗れた時だ。試合開始から8分後のジェローム・ボアテングのレッドカード退場が大きく影響したことは確かにある。しかし、2012/2013シーズンからリーグ優勝を逃したことがないクラブにとって、あり得ない結果だったことに変わりはない。
代表のカール=ハインツ・ルンメニゲ氏も同じことを思っただろう。同試合後にコバチ監督は解任となり、アシスタントコーチであったハンス=ディーター・フリック監督に交代した。彼はかつて選手としてもバイエルンで活躍し(1985〜1990年)、ドイツ代表のアシスタントコーチを務めていた頃(2006〜2014)から、トーマス・ミュラー、ボアテング、マヌエル・ノイアーなど選抜メンバーであった複数のバイエルンの選手に信頼されていたという。
そんなフリック監督の功績によって、バイエルンは再びサポーターに高揚感を感じさせられるクラブになった。
フリック監督がもたらした効果
フリックが監督となってから、バイエルンは19試合中16勝1分3敗という素晴らしい結果を見せている。また、多くの試合でサポーターが目の当たりにしているゴールラッシュによって、この勢いは止まりそうにない。
エースストライカーのロベルト・レバンドフスキは、あるインタビューでフリック監督についてこう語った。
「選手全員が監督が求めていることをしっかり理解していて、以前存在していたコミュニケーション不足の問題はもう見受けられないよ。フリックと一緒ならチャンピオンズリーグ(CL)優勝も夢ではないね」
実際、バイエルンのCL優勝も不思議ではない。2019/2020年のCL開始以降、バイエルンは全ての試合に勝利し、27得点を重ね5失点のみという素晴らしいパフォーマンスを続けている。
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