2018/2019セリエAシーズン後半。すでに7回連続のスクデット(セリエA優勝)を手に入れていたユベントスのイタリア人サポーターからは、このような声が何度も上がっていた。
「セリエA優勝はもう飽きた、国内戦を犠牲にしてもチャンピオンズリーグ(CL)優勝を目指さなければ!」
「進化に時間がかかろうと、マッシミリアーノ・アッレグリ監督を変えてゼロから再スタートするべきだ」
ユーベが国内サッカーを支配することは当たり前なこととなり、サポーターはもっと上の段階での刺激的な空気を吸いたがっていた。リスクを負ってもいい、時間がかかってもいい、国際的にももっと強くなるようにレベルアップが必要と主張していた。
サッリ就任時から始まったサポーターの「サッリアウト」
そんなサポーターの主張は現実となり、2018/2019シーズンも8連続目となるスクデットを果たすと、ユーベは新しい監督を探し始めた。シモーネ・インザーギ、マウリシオ・ポチェッティーノ、ジョゼップ・グアルディオラの名前が上がっていたが、最終的にはマウリツィオ・サッリがビアンコネーリ(ユベントス)の監督となった。
すると、進化を求めていたはずのサポーターは、その瞬間からクレームや悩みなどでSNSを染め始めたのだ。サッリ就任から1日後、SNS上ではハッシュタグ「#SarriOut」(サッリ出て行け)が世界人気トピックの1つとして広まった。
なぜそこまでサッリが嫌だったのか?理由は複数あると思われる。サッリがユーベの最大の敵であったナポリの監督だったこともそうだが、その見た目、ケアされてない髭、スーツよりジャージを好むことなど、とにかくビアンコネーリらしさが全くないことが災いした。
そんな訳で、今シーズン開始時も平和ではなかった。サッリが肺炎となり練習にも試合にも参加できない時期を過ごし、守備の要であるジョルジョ・キエッリーニも怪我をした。チームは精神的に良いスタートを切ったとは言えない。
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