サッカー選手の底力を図るのはとても難しいことです。運良く活躍してすぐ沈む選手もいれば、結果が出ていなかったのにいきなり化ける選手もいる。どの選手がいいパフォーマンスに繋がるかを見極めるのはとても複雑で、サッカークラブは度々失敗する。
ガビゴルの場合
現在ブラジルのフラメンゴに所属しているガブリエウ・バルボーザ・アウメイダ(愛称ガビゴル)は、正に判断を間違われた選手の一人と思われる。現在23歳であるガビゴルはサントスのユースに育てられ、ブラジル国内で才能あふれる選手として話題になった。そして、セリエAのインテルに呼ばれ、2021年までの5年契約を交わした。
それによりヨーロッパに渡ることができたガビゴルだが、インテルで過ごした1年では別人のように全く目立った活躍ができなかった。セリエA2016/2017シーズンの間に10試合にしか出場していない上、得点はたったの1点。
結果、期待が裏切られた周りのサポーターにより、たくさんゴールを決める選手という意味でつけられた「ガビゴル」という愛称は、イタリア国内で「ガビ・ノー・ゴール」となった…。
インテルの誤ちの判断、ブラジルに戻されて大活躍
ガビゴルのプレーを1年しか見ずに、インテルは彼をいらないと判断し、ポルトガルのベンフィカに移籍させた。その後、インテルのフロントと話し合った上で、ガビゴルはレンタルという形でブラジルに戻った。
故郷のブラジルでガビゴルは、生き返ったかのようにレベルの高いパフォーマンスに戻った。素晴らしい活躍とゴールのラッシュで得点王にも導かれ、すっかり「ガビ・ノー・ゴール」じゃなくなった。
しかし、そのシーズンのパフォーマンスだけでは、2度と失敗したくなかったインテルをまだ納得させることはできなかった。引き続き様子を見たいインテルは、同じパターン(レンタル移籍)でガビゴルを別のブラジルのクラブ、フラメンゴに貸し出した。そして、そのインテルの判断が誤ちの結果となった…。
これからインテルは残すか売るか
フラメンゴに移籍してから、ガビゴルは正にブラジル国内のスーパースターとなった。2019シーズンの間にリーグ戦もカップ戦も含めて40得点を稼いだ。そして、リーグもコパ・リベルタドーレス(南米のチャンピオンズリーグ)も優勝した。
インテルはこれほどの活躍をもう無視できない。きっと今は「どうしよう…」とガビゴルの近い未来のことを考えているはず(まだ一年以上の契約が残っている)。今回こそ、彼はセリエAのような難しいリーグでも戦えることを証明したと思われるし、今のインテルにはロメル・ルカク以外に、もう一人のストライカーが必ず必要です。
これからのインテルには、二つのオプションがある。一つは彼をチームに戻すこと。アントニオ・コンテ監督は、はっきりとクラブにリクエストしている。「これからも高いレベルで戦い続けるための必要な選手はまだ揃っていない」と。ガビゴルは、コンテのもとで今以上に成長する可能性が十分ある。
もう一つのオプションは、彼を欲しがっているクラブに完全移籍させて、高い移籍金を得ることです。現在のガビゴルを売れば、経済的に少し余裕ができて、アルトゥーロ・ビダルのような選手の獲得に近づける。
残念ながら、ガビゴルはインテルに戻る気がない…
公式情報はまだ一つも出てないが、最も可能性が高いのは一番もったいない話。ガビゴルはもう少しブラジルに残りたい…。この数日イタリアとブラジルのメディアがこう報じている。
選手自身は去年の大活躍で、フラメンゴに残るのがベストのオプションと考えているみたいです。また、ブラジルのチームの会長であるロドルフォ・ランディムは、インテルと連絡を取り合ってその方向に進んでいると発言している。
しかしインテルは、ガビゴルがイタリアのクラブに必要とは明言していないものの、フラメンゴの会長の言葉をきっぱり否定した。
どの道、今年の冬の移籍期間ではなくても、近いうちにガビゴルはヨーロッパのリーグに復活するだろう…。その時はトップの舞台でも戦えるような進化を見せるのだろうか。それとも再び「ガビ・ノー・ゴール」に戻るのだろうか。それがわかるためには待つしかないです。
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