プレミアリーグ トッテナム

絶不調のトッテナムが、今すぐにでもすべき3つのこと

写真提供: Gettyimages

著者:秕タクヲ

「27%」

今シーズンのトッテナムの公式戦での勝率だ。ここまで11試合を消化し、たった3つしか白星をつけることができず苦しんでいる。プレミアリーグ開幕3連勝を飾った昨シーズンと比較しても、状況は決して良好とは言えない。今回は重篤のトッテナムが今すぐにでもするべきことを述べていきたい。


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■4-2-3-1をメインシステムにする

4−3−1−2にこだわる理由は一体何か。

今シーズンのマウリシオ・ポチェッティーノが懐疑的に見られている原因の1つとして、「4−3−1−2への執着」にある。確かにハリー・ケイン&ソン・フンミンという強烈な2トップを前線に置きつつ、3ボランチでしっかり中盤での主導権を握りたいという意図を感じることできるが結果が伴っていない。

思い出してほしい。トッテナムを率いることになったポチェッティーノは、ユルゲン・クロップと同様にプレミアリーグにプレッシングという概念を定着させた人物だ。特にトッテナムの魅力は前線からのプレッシャーからクイックなカウンターを仕掛けてゴールに近づくことを得意としている点だ私は考える。相手のシステムに合わせて臨機応変にボランチから奪うより、2列目を厚くさせることに傾注するべきではないだろうか。その代表格でもある4−2−3−1を提唱したい。

2列目のチームをアレンジできるラインナップが多い中、ボランチをメインに中盤構成を考えるメリットがあまり見当たらない。ボランチはハリー・ウィンクス、タンギ・エンドンベレ、ムサ・シソコ、エリック・ダイアー、ビクター・ワニアマ。しかし、後2名はお世辞にもトップフォームとは言えない。ダイアーはプレシーズンツアーに参加していないこともありまだまだ戦える状態ではない。ワニアマはレスター戦に守備固めで途中投入されたが、失点に絡むミスを犯しシャットアウトできなかった。

2列目はというと、クリスティアン・エリクセン、デレ・アリ、ソン・フンミン、ルーカス・モウラ、エリック・ラメラ。いずれもコンスタントに出場している。ジオヴァニ・ロ・チェルソはボランチ・2列目どちらも対応可能だと見ているが、まだ出場機会が少ないため判断ができない。前線からのハイプレスは有利に攻撃に転じることができる他、何とか前線の包囲網を抜け出してきた相手攻撃をケアできるといった絞りやすい守備ができるというメリットも存在している。

また2列目を厚くする恩恵を受ける人物がいる。タンギ・エンドンベレだ。エンドンベレはリヨン時代、フセム・アワールとの2ボランチでリヨンを下支えしていた。しかし、今トッテナムで要求されているのは3ボランチへの順応だ。ボール保持に圧倒的な自信を持つエンドンベにとって適度なスペースを与えることは彼本来の良さが発揮され、トッテナムに好循環が生まれるのではないだろうか。


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■攻撃時の流動性を多くする
今シーズンのトッテナムは明らかに前線に流動性がない。カウンター時は別だが、自らボールを保持して攻撃を展開する際の流動性が衰え始めている。

特にハリー・ケインのペナルティーエリアで孤立している点が気になる。かつてシーズン20ゴール以上を当たり前のように取っていたケインは今よりも多くサイドに出てボールを受け取っていた。今はソン・フンミンやルーカス・モウラ、エリック・ラメラがサイドから攻撃を仕掛けやすいよう、サイドへ流れないといった決まり事があるように思える。時折2列目に降りてくるくらいだ。これでは本来のケインを活かしきれない。結果的に相手に守備をコントロールされやすくなってしまっている。

仮にソン、ルーカス、ラメラのサイド意識を継続させるのならペップ・グアルディオラが率いていたバイエルン・ミュンヘンのようにサイドバックが内側から攻撃参加できるようなオプションも検討するべきだ。

ケインは決定的な仕事をこなす独自の嗅覚と周りやスペース活かすクレバーさが大きな特徴である。一見相反する2つの特性であるが、これらを兼ね備えていることが、ケインがトッテナムで長らくキャリアを積んでこれている証拠である。鳴りを潜めるケインがプレーしやすい環境を今は整える必要がある。

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名前:秕タクオ

国籍:日本
趣味:サッカー、UNO、100均巡り

サッカー観戦が日課のしがないサラリーマンです。かれこれ人生の半分以上はサッカー観戦に明け暮れ、週末にはキルケニー片手にプレミアリーグやJリーグにかじりついています。

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