今シーズンのマンチェスターユナイテッドはジェットコースターのようなシーズンを送ったと言えるだろう。ジョゼ・モウリーニョがシーズン途中で解任され、オーレ・グンナー・スールシャール体制の下、再起を図るも結果的にプレミアリーグ6位で終えることになってしまった。そんなマンチェスターユナイテッドの今シーズンを物語る3試合をご紹介したい。
【プレミアリーグ22節 トッテナム戦(A) 0-1○】
暫定監督ながらスールシャールは早速連勝を重ね、赤い悪魔復活の兆しを目にした中で迎えたトッテナム戦はターニングポイントと言える。
年明け早々の絶好調同士の対戦はホームのトッテナムがユナイテッドを圧倒するが、トッテナムのビルドアップのミスをポール・ボグバがカウンターにつなげてマーカス・ラッシュフォードの1発で先制する。その後の守備陣の集中力は見事なものだった。フィル・ジョーンズとビクトル・リンデロフのセンターバックで何度もシュートブロック。ブロックが切り抜かれても守護神ダビド・デ・ヘアが好セーブを連発。1試合で11セーブを計上し、ウェンブリーから勝ち点3を持ち帰った。
【チャンピオンズリーグラウンド16 パリ・サンジェルマン戦(A) 1-3○】
1stレグ、オールド・トラッフォードでパリ・サンジェルマン相手に0-2で落とし、ラウンド8へ進出するためには最低でも3点必要。大量得点が必須条件の中1stレグで退場処分になったポグバやアントニー・マルシャル、ジェシー・リンガードたちがこの試合に出場できず完全な劣勢を強いられたが、スールシャールから「最後まで諦めない姿勢」を学んだチームは劇的なパフォーマンスを披露した。前半ロメル・ルカクの2ゴールがPSGを混乱させ、後半アディショナルタイムで得たPKをラッシュフォードが決めたことによりユナイテッドのラウンド8進出を決めた。
【プレミアリーグ35節 エバートン戦(A) 4-0●】
パリでの劇的な勝利で完全にユナイテッドが復活したと思われたが、スールシャールのかけた魔法はパリ・サンジェルマン戦を最後に徐々に効力を失っていった。
3/11のアーセナル戦からシーズン終了までの公式戦12試合戦い、2勝2分8敗と大きく負け越すことになる。その中でも特に何もすることができなかった試合がアウェーに乗り込んだエバートン戦だ。ルーズボールでことごとく競り負け、セットプレーやカウンターなどやりたい放題されてしまう。グディソン・パークでの精神的なショックを拭えきれないままそれ以降の試合も勝ち点を積み上げることができずにチャンピオンズリーグ出場権を獲得することができなかった。
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