ブンデスリーガ バイエルン・ミュンヘン

【今夏の補強動向】バイエルン・ミュンヘン編-両翼の功労者退団で戦力刷新へ

 バイエルン・ミュンヘンは今季、序盤の戦いに苦しみ国内屈指のライバルであるボルシア・ドルトムントに先を行かれる展開だったものの、4月のデア・クラシカーで5得点による快勝を収めるとともに首位を奪還。優勝争いは最終節までもつれたものの、見事ブンデスリーガ7連覇を果たしている。今回はバイエルンの今夏の補強についてポイントを絞って紹介する。

1、アリエン・ロッベン

かつてオランダ代表としてワールドカップ・南アフリカ大会やブラジル大会で輝きを放っていたロッベンは、2009年にレアル・マドリードから加入して以降、バイエルンで前人未到のブンデスリーガ7連覇、4度のDFBポカール制覇、さらには2012/13シーズンにチャンピオンズリーグ(CL)を含む3冠達成に大きく貢献した。ただ年齢を重ねることによる衰えを隠すことはできず、昨冬に今季終了後のバイエルン退団が正式発表された。ただ来季所属先に関しては現時点で不透明となっているようだ。

2、フランク・リベリー

2007年にオリンピック・マルセイユから加入して以降、元オランダ代表FWアリエン・ロッベンとともにバイエルンに数多くのタイトルをもたらした功労者であるリベリーは、昨夏のプレシーズンで好調さをアピールすると、今季は35試合に出場していた。ただバイエルンは現地時間5月5日に同選手の今夏退団を公式発表するとともに、ロッベンとリベリーに対して感謝の言葉を述べている。そして最終節では2選手に加えてこちらも同じく退団が決定しているDFラフィーニャのこれまでの貢献を称えるセレモニーが開催された。

3、レロイ・サネ

長らくクラブを支えてきた元オランダ代表FWアリエン・ロッベンと元フランス代表FWフランク・リベリーに替わる存在としてバイエルン首脳陣はマンチェスター・シティのドイツ代表FWレロイ・サネの獲得に動くことを今週なかばに明言している。サネは2016年夏にシャルケから加入すると、ジョゼップ・グアルディオラ監督から高い評価を受けて主力として起用されていたものの、今季のチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝・トッテナム戦での敗戦後に自分自身を先発で起用しなかったことで監督批判を展開したと伝えられており、退団が確実視されていた。

4、ニコ・コバチ

バイエルンはブンデスリーガ7連覇を果たしたとはいえ、今夏の監督人事は不透明となっている。クラブOBであるニコ・コバチは昨季のアイントラハト・フランクフルトでの実績が評価され、昨夏からバイエルンを率いているものの、シーズン序盤リーグ戦で勝ち点を積み上げることができなかったことや一部選手から起用法で不満が漏れたこともあり、首脳陣は監督交代を視野に入れていると伝えられている。なお、後任候補には今夏でユベントス指揮官退任が決まっているマッシミリアーノ・アッレグリや元レアル・マドリード指揮官のフレン・ロペテギの名前があがっている。