アトレティコ・マドリードがホーム、ワンダ・メトロポリターノにレアル・マドリードを迎えて行われラ・リーガ第23節のマドリードダービー。3-1でマドリードが勝利を収めたことにより順位が入れ替わることとなった。今回は、この試合の5つのポイントをご紹介する。
ビルドアップに不安が残るアトレティコ
この試合のアトレティコは、ビルドアップの局面でミスが続出した。3失点目などは、ミスが直接的にゴールに繋がってしまった。コケとジエゴ・コスタの不在は大きいだろう。マドリードのプレスが効果的だったこともある。ボランチの選手へのパスコースを切られたことでサイドからのスタートが多くなった。ビルドアップのオーガナイズに工夫が必要だろう。
ハマり切らないアトレティコのプレス
ビルドアップを制限され続けたアトレティコに対して、マドリードは上手にビルドアップを行った。アルバロ・モラタがチームの戦い方に、慣れきっていない部分も影響しているだろう。前線2枚の守備のスイッチを入れるタイミングが噛み合っておらず、2列目以降の選手のプレッシングも1テンポ遅れ、多くのファウルに繋がってしまった。
トニ・クロースの重要性
今シーズンのマドリードにとって、ルカ・モドリッチ以上に重要な役割を担っているのがクロースだ。特にここ数試合はそれが顕著だ。パスに定評のあるクロースだが、ここで取り上げたいのは守備面。ボールロスト時のトランジションの早さが段違いだ。守備面で攻撃的な選手にも負担を求めるサンティアゴ・ソラーリ監督にとっての、欠かせないピースとなっている。
ビニシウス・ジュニオール
マドリードにアザールなどのスター選手を連れてくる必要はないのではないか?と思わせるようなパフォーマンスが続くビニシウス。それはアトレティコとのダービーマッチでも同じだった。縦と横の両方の選択肢を持ち、一瞬のスピードとテクニックでディフェンダーを置き去りにするさまはまさにスーパー。守備面での貢献度も高い。課題があるとすれば、リスク管理の部分だろう。ロスとしてはいけない場面でロストした際の質が悪い。
仕事を果たさなかったVAR
この試合では2度にわたって、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が試合の結果を左右する判定にかかわり間違いが起こってしまった。ビニシウスが倒されたのはペナルティエリアの外だったし、モラタはギリギリオンサイドラインにとどまっていたように見えた。VARが試合に介入した際の精度を上げていく必要があるだろう。
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