セリエA ラツィオ

DR.TRIBE【試合診断書】セリエA第21節 ラツィオ対ユベントス

大会:セリエA
カード:ラツィオvsユベントス
スコア:1-2
担当医:菊池大将(@yukkenokonoko
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポインティング・プレーヤー(MDP)
・両チームの攻撃vs守備
・両チーム監督
・主審


マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM):ジョアン・カンセロ

途中出場ながら持ち前のオフェンスセンスセナド・ルリッチをはがしきることに成功。チャンスをものにして同点弾を挙げるだけでなく、逆転に繋がるPKも獲得した。

ザ・ハード・ワーカー(THW):ルーカス・レイバ

豊富な運動量でパウロ・ディバラを徹底マークしながら、ユベントスに起点を作らせなかった。リスクを軽減させるポジションの取り方も流石でベテランらしさを見せた。

モースト・ディサポインティング・プレーヤー(MDP):セナド・ルリッチ

豊富な運動量でユベントスに起点となるプレーをさせなかった。しかし、1失点目はパウロ・ディバラに食いついてカンセロのマークを外し、2失点目に繋がるPKも献上。最後の最後で集中力を欠いた。


ラツィオの攻撃vsユーベの守備

3バック+ルーカス・レイバをビルドアップの基本の形にして、両WBがサイドで幅を取りながら、ルイス・アルベルトやセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチなどがボールを引き出す形で攻撃を組み立てたラツィオ。ユベントスも前からハメに行く姿勢を見せたが、ポジションを入れ替えながら攻撃するラツィオの選手たちを捕まえきれず、シュートチャンスを作られた。また、狭いエリアで人数をかけて追い込んではいたものの、ラツィオが距離感を狭くしてボールを正確にまわしたこと、ポジションを入れ替えて動き出すラツィオの選手に気が取られ、ボールホルダーにプレスに行ききれないことで、突破を許してしまった。

後半はユベントスが人の配置を入れ替えたことで、主導権を持ってボールを握る時間が増えた。それでラツィオはカウンターからホアキン・コレアを起点とし、良い距離感を保ちながらユベントスのゴールに迫った。ユベントス守備陣の最後の寄せが甘かったこともあり、決定機を数回作り出している。セットプレーから得点を奪ったラツィオだが、守備組織の一瞬の油断から失点。PKを献上し、逆転を許したことで、CBを1枚削り前線の枚数を増やしたが得点には至らなかった。


ユーベの攻撃vsラツィオの守備

2CB+エムレ・ジャン+両SBをビルドアップの基本形にしていたユベントス。対するラツィオは2シャドーと1トップのチーロ・インモビーレがジャンと2CBを監視し、両WBがユーベの両SBをマンマーク。レイバとサビッチがインサイドハーフの2枚を監視することでユベントスのビルドアップを機能不全に追い込んだ。クリスティアーノ・ロナウドやドウグラス・コスタがサイドで起点を作ろうとしても、バストスを中心にCBがしっかりと前方のプレスと連動して潰しきることで、起点を作らせないディフェンスを徹底した。ユベントスはカウンターから少ないチャンスを作った。しかし、ラツィオもユベントスのカウンター時にユベントスの前進する中盤に対して前線がしっかりとついていくことで、多くのショートカウンターに繋げている。結果として前半はラツィオが主導権を握り、ユベントスはほとんど何もできなかった。

後半のユベントスはロドリゴ・ベンタンクールとエムレ・ジャンのポジションを入れ替え、ディバラをビルドアップに参加させた。ブレーズ・マテュイディが左の高い位置でハーフスペースに顔を出し、左サイドから局面の打開を図っている。ただ、ラツィオも前半同様のディフェンスでしのいでいた。失点からフェデリコ・ベルナルデスキを投入したユベントス。4-4-2気味に人を配置し、ディバラに自由を与えることで、様々な角度から同選手にボールが入り、様々な角度へ配給するという形を作り出した。1得点目はラツィオのタイトだったディフェンスの一瞬のスキを突いた。左サイドでバストスがベルナルデスキを捕まえきれず、中央ではディバラを捕まえきることができなかった。2失点目は同じような形でラツィオを崩し切ったところでPKを獲得した。


ラツィオ監督:シモーネ・インザーギ

しっかりとユベントスに対して策を講じ、主導権を与えなかったことは素晴らしい。決定力に泣いた部分はあるだろう。ただ、先制に成功してから弱冠プレーに中途半端な部分が生まれたのも事実。2点目を取りに行くにせよ守りに行くにせよ、メリハリが欲しかった。


ユベントス監督:マッシミリアーノ・アッレグリ

何もさせてもらえない試合の中で勝ち点3を勝ち取ったことは評価できる。試合の中で少しづつ修正を加えて、最終的にラツィオの守備陣をこじ開けたことは素晴らしい采配と言えるだろう。ただ、ミラレム・ピアニッチが出場しない際に、アンカーにだれを置いて落ち着きどころを作るかは課題になりそうだ。


主審:マルコ・グイダ

全体的としてジャッジに大きなミスはなかった。選手の感情が高ぶる場面もあったが、カードを駆使してうまくコントロールしたと言えるだろう。