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サッカー選手エージェントの仕事:イタリアのエージェント事情【特別インタビュー第2弾】

カタリオッティ氏が出版している書籍 写真:Jean-Christophe Cataliotti

イタリアのエージェント免許問題

D:
では、ここ3年間で試験を受けずに免許を取得した人はどうなりますか? そのまま認められますか?

C:
それが問題です。2015〜2018年の間に受験をしないでエージェントになった人の場合、試験の詳細が決まったら受験する必要があります。
合格しないとエージェントとしての権利がなくなります。FIFAの規則が変わった2015年より前に、すでに受験して合格しているエージェントは、そのまま活躍できます。

D:
ややこしいですね。

C:
一番大きな問題は、規則が変わる前に試験を受けるためには高校卒業が必須条件でした。しかし2015〜2018年の間には学歴関係なく免許を取得することができました。
最近エージェントになった人の中には高校を卒業してない人もたくさんいます。そのような人は、これから試験を受けなければならないだけでなく、高校も卒業する必要が出てきます。

設立した企業はどうすればいいですか?
今まで苦労して集めたクライアントはどうすればいいですか?
エージェントが高校を卒業することなんて選手は待てないですよね。
イタリア国内では大問題になっています。
(ここは日本ではなく、イタリアだからね!仕方ない!笑)

(次回に続く)
次回は若い選手の見極め方について詳しく伺います。

1回目のインタビューはこちら「サッカー選手エージェントの仕事:カタリオッティ氏の1日

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Jean-Christophe Cataliotti(ジャンクリストフ・カタリオッティ):
弁護士、作家。2001年にイタリアサッカー協会(FIGC)が提供する試験を受験し、サッカー選手のエージェントになる。エージェントやクラブのスカウティング担当者を目指す人々に向けた講座を開設。イタリアメディア『Calciomercato.com』において『Lettere a un procuratore(エージェントへの手紙)』というコーナーを担当している。

著者
・I segreti dell`osservatore di calcio (サッカースカウティングの秘密)
・I segreti dell`agente di calciatori(サッカーエージェントの秘密)
・Manuale per la gestione di giovani calciatori(若いサッカー選手を育てるマニュアル)
・Il business nel pallone(サッカー界とビジネス)
・Mollo tutto e divento procuratore sportivo(全てを捨ててサッカーエージェントになる)
・Procuratore sportivo, il manuale per saperne di più`(サッカーエージェントの仕事をもっと知るためのマニュアル)

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聞き手:ダビデ・ウッケッドゥ

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