海外日本人選手

【田島翔のサッカー人生】自ら営業までこなして函館から世界へ

ソウル・ユナイテッドの田島翔 写真提供:幸坂浩

FT:
他の選手たちも履歴書を送って自分を売り込んでチームに入団しているのですか?

田島:
たぶんエージェントを使っていると思います。僕はそういうものは一切頼らないので、自分で売り込んで、何かキッカケが作れたらもう現地に行ってしまうって感じですね。

FT:
田島選手は小さい頃から、そういうことができるような性格だったんですか?

田島:
もともと、自分でやらないと気が済まないっていう性格ではありましたね。高校の頃まで無名で、周りの人たちからはプロになれるわけない、と言われていたので、そういう人たちを見返したい、というところから始まった部分もあります。それもあって、自分で動くっていうことが基本ですね。

FT:
はい、なるほど。

田島:
エージェントに頼って連絡を待つっていうのがすごく嫌なんですよね。どうなったかっていうのも気になりますし、それでうまくいかなくて人のせいにするっていうのも嫌なので。

FT:
ラスベガス・シティに所属されていた時に、日系企業がクラブのスポンサーについたということですが、それも田島選手自ら営業に行くのですか?

田島:
そうです。ラスベガスと関係のある企業に挨拶がてら、やり取りをしてそういう話になって行ったっていうことです。

FT:
そういうこともクラブにとっては有益ですもんね。先ほどおっしゃっていた「自分が何をチームにもたらせるか」というところにもつながります。

田島:
そうですね。僕が入ることで日本の企業と交流が持てるのは、大事ですね。現在所属するソウル・ユナイテッドでも、東京都の山喜建設株式会社、大阪府の無限キムチ、山口県のオンガネジャパン株式会社が、クラブのスポンサーについて下さることが決定したんです。

FT:
スゴイ営業力ですね。そういう面も含めて、日本人選手の需要というのはあるんですね。

田島:
そういった意味ではそうですね。

FT:
ソウル・ユナイテッドに移籍した経緯はどんなものだったんですか?

田島:
リーグ戦が始まるので、4月に当時所属していたラスベガスに行ったんです。そしたら入国審査で引っかかって、留置所に連れて行かれたんですよ。

FT:
えぇ!?

田島:
メキシコ人がオーナーだし、去年からラスベガスに何度も滞在しているし何をしてるんだ、っていうことになって。最初は5年間入国禁止って言われたんですよ(笑)。

FT:
えぇぇぇ(笑)!?

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