代表チーム 日本代表

日本代表西野朗監督、試合後コメント「時間稼ぎは不本意な選択だった」

ロシアワールドカップ・グループH第3戦日本代表対ポーランド代表が日本時間28日に行われ、0-1で日本は敗北したが、グループステージ突破を決めた。日本代表の西野朗監督が試合後に残したコメントをご紹介する。
(取材:河治良幸 文:編集部)


スタメンを6人替えたが、この先を考えてなのか、戦術的なことなのか、それともチームの和を考えたのか。そしてそれが正解だったと思うか?

「和ということではないです。常に和はあるし、出てない選手を起用したいという思いは一切ないです。総合的な判断ですし、勝ち上がることを自分の中で前提と考えていました。もちろん出てない選手を起用したいという気持ちだけで、メンバー変更しているわけでないです。3戦とも同じスタートで、もちろん戦えたと思います。この3戦目で目に見えない疲弊しているダメージがあったのは事実です。試合前の判断だったのですが、複数の選手たちが相当ダメージを持っていて、フィジカル的にも感じるところがあったし、6人を起用したのはいい状態だったから。間違いなく同じようなチームスピリッツでやれる選手を起用しました。決して不正解だとは一切思っていないです」


終盤にボールを回してそのままのスコアで終わらせたが、セネガルが点を摂るリスクの判断は?

「非常に厳しい選択でした。万一という状況は、このピッチ上でも考えられましたし、もちろん他会場でも万一はあり得た。それでも選択したのは、そのままの状態をキープすること。これは間違いなく他力の選択でした。ゲーム自体で負けている状況をキープしていることに納得いかない、不本意な選択。非常に自分の中でも、攻撃的に、アグレッシブに戦ったグループステージの第1・2戦を考えれば、勝ち上がるためにとはいえまったく考えていなかったです。ただそういう状況だったので、自分のなかになかったプランを選びました」


22年前のアトランタ五輪では勝ち点6で決勝トーナメントに行けなかったが、今回は勝ち点4とフェアプレーポイントで行けた。監督自身はどう考えているか?

「結果的にグループステージを突破できた。自分の中では世界大会で同じようなめぐり合わせ。南米、アフリカ、欧州の強豪と戦い、勝敗こそ違いますけれどステージを勝ち抜く難しさというのも五輪の経験を感じながら突破したことに関しては自分の中ではリベンジ出来たと。また、勝ち方の問題で負け試合ということがフォーカスされるならば(価値が)半減することもあるでしょう。W杯で勝ち点4を取る難しさは、五輪とはステージが違うけれども、いろんな思いで勝ち上がれたこと、そこだけはフォーカスしたいとこれからは思います」


次戦は大きな勝負になる。どんな対策を考えているか?

「日本のサッカーが初めて経験するポイントではない。今まで以上に優位なスピリットを持ち、精神的にも今までの状況と違う持ち方をさせたいと思います。疲弊しているのはわかりますが、イングランドやベルギーに臆することなく、勝ち上がった喜びで満足しないで今までの大会と気持ちの面で違うんだという状況で臨むんだという自信を持って試合に向かわせてたい」