イングランド代表は来週の月曜日にW杯(ワールドカップ)の初戦を迎えるが、スリーライオンズの愛称で知られるこのチームが実は隣国のサポーターからの応援があまりないことが明らかになった。
『ユーガブ・オムニバス』の調査によると、スコットランドの国民のなかでわずか13%しかイングランド代表の勝利を望んでいないようだ。
実は、これはイングランドの対戦相手に原因があるとされている。というのもイングランド代表がウェールズやスコットランド、北アイルランド代表以外のチームと国際親善試合で戦うとき、35%ものスコットランド人はイングランドが負けることを望んでいる。一方で、似たような状況で北アイルランド代表が負けること望むスコットランド人は7%しかいない。
つまりスコットランド人はイングランド代表にライバル意識を抱いているのだろう。歴史的に見ても国同士の最古の親善試合がイングランド代表対スコットランド代表とされており、通算の対戦成績もイングランドの45勝、スコットランドの41勝と互角である。
そもそも両者は政治的に中世の頃に独立問題でも揉めたこともあり関係はいいとは言えない。スコットランド人にとって昔からイギリスはライバルだったのだ。
ただ、イギリス人は実はスコットランドと他の国との間に線引きをしておらず、敵意も抱いてないようだ。10%のイギリス人しかスコットランド代表の敗北を望んでいないというデータもある。イングランドは今日ドイツ代表やアルゼンチン代表にもライバル意識を抱いており、スコットランド代表はあまり重要ではないのかもしれない。
サッカーにおけるライバル関係というと往々にして国同士の対戦よりもダービーに代表されるように国の中でのチーム同士が思い浮かぶが、イングランド代表とスコットランド代表の関係は興味深いものである。
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