30日に行われるキリンチャレンジカップ、ガーナ代表戦に臨む27人のメンバーが発表された。このガーナ戦を経てワールドカップに臨む23人の選手が31日に発表予定となっている。そこで、その当落線上にいそうな選手をピックアップし、最終メンバー入りを果たすかそれとも外れるのか、3つのポイントから分析していく。第6回の今日は遠藤航をピックアップ。
クラブでのパフォーマンス
2016年に湘南ベルマーレから浦和レッズへ移籍し、すぐに主力として活躍するようになった。浮き沈みの激しいシーズンを過ごしている浦和の中でも、ガーナ戦のメンバーに選ばれた槙野智章とともに安定したパフォーマンスを継続的に発揮している。
堀孝史監督時代には4バックの右サイドバックとしてプレーし、AFCチャンピオンズリーグ優勝にも大きく貢献。大槻毅暫定監督と現在のオズワルド・オリベイラ監督政権下では、湘南時代とミハイロ・ペトロヴィッチ政権下でプレーした3バックの右センターバックとして不動のレギュラーになっている。
日本代表でのライバル
日本代表のセンターバック陣は他のポジションに比べてJリーガーが多い。大黒柱の吉田麻也を除けば、鹿島アントラーズの昌子源と植田直通コンビと、クラブでチームメイトの槙野智章が直接的なライバルになるだろう。Jリーグで好パフォーマンスを維持し、前回大会の経験者でもあるFC東京の森重真人はすでにメンバーから外れている。
さらに西野朗監督が3バックの導入を示唆していることもあり、そうなるとアイントラハト・フランクフルトで3バックの中央を務めることもあった長谷部誠もライバルと考えられるかもしれない。しかし遠藤航には他の選手にはない大きな強みがある。
起用法
上で述べた強みとは何か。それは彼のバーサティリティ(多才さ、汎用性)だ。2015年に日本代表にデビューしてから、彼は主にセントラルミッドフィールダーとしてプレーしてきた。4-2-3-1の2枚の一角として、または4-1-2-3の1として器用される機会が多かった。
しかしクラブではもっぱら3バックでプレーすることが多く、右のセンターバックで常に安定したパフォーマンスを披露してきた。もしも西野監督が本当に3バックを導入するのであれば、彼は間違いなく先発候補に躍り出るだろう。さらに、2010年に岡田武史監督が阿部勇樹を中盤の底で起用したような役割を、遠藤が任せられる可能性もあるではないかと筆者は見ている。そういった意味で、その当時とシステムは違えど3-1-4-2の1を任せても面白いかもしれない。
最終メンバー入りの可能性は?
西野監督に監督が代わったことで、その可能性は高まったと考えている。彼のバーサティリティは間違いなく戦術に幅をもたらすものであり、さらに中長距離のパスを得意とする点でも同世代の植田や昌子に全くひけをとらない。
リオデジャネイロオリンピックでキャプテンを務めた経験や、それにふさわしい能力を彼が持っていることも現在のような状況のチームにはプラスに働くのではないだろうか。特に青山敏弘が怪我で離脱した今、中盤もこなせる選手として遠藤は重宝されるはずだ。
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