
偉大なカピターノの残した“遺産”
日本時間3月4日、カルチョ界をのみならず欧州のフットボール界に衝撃が走る。アウェイのウディネーゼ戦に備え、フリウリのホテルで一晩を過ごしていたフィオレンティーナのイタリア代表DFダビデ・アストーリが睡眠中に心臓発作を起こして帰らぬ人となったのだ。
あまりにも突然すぎる別れにチーム内には動揺が走り、その動揺はデルビー・デッラ・マドンニーナ(ミラノダービー)も含めたセリエA第27節延期という形でカルチョ界に波及。さらには翌週なかばのチャンピオンズリーグや欧州各国のリーグ戦でも試合開始前に黙とうが捧げられるなど、同選手の存在の大きさを痛感させられる1週間となった。
しかしこのカピターノがフィレンツェに残した“遺産”はクラブ内のみならず街の人々にとっても絶大なものだった。フィオレンティーナはリーグ戦再開初戦でベネベントを下すと、ここから4月上旬のローマ戦まで破竹の6連勝(ただしリーグ戦延期直前に行われたキエーボ戦も含める)で一気に来季欧州カップ戦出場へ名乗りを挙げると、4月末にはユベントスと熾烈(しれつ)なスクデット争いを演じていた“南部の雄”ことナポリ相手に3ゴールによる完勝を収めた。

天国から見守るアストーリのためにも、残り2試合で更なる“グループ”としての力を強めるフィオレンティーナは目立った怪我人も抱えておらず、残留争いにもがき苦しんでいるサルデーニャのクラブを万全の体制で迎え撃つ。ボックス内での駆け引きに定評があり、今季はここまで公式戦全試合でピッチに立っているジオバンニ・シメオネは、3月以降チームの勢いに乗る形で直近の10試合ではナポリ戦でのトリプレッタ(ハットトリック)を含め6ゴールとコンディションを上げてきている。
チームを率いるステファノ・ピオリ監督も最終節のミラン戦ではなく、あくまでもこのカリアリ戦の結果次第で欧州カップ戦出場権を巡る行方が決まると考えているだけに、まずは目に前にある一戦に集中したいところ。アストーリがフィレンツェに残した“遺産”を「来季の欧州カップ戦出場」につなげることができるのか注目が集まる。
著者:津田翔汰
フットボールトライブ編集部。Calcio,Bianconeroをこよなく愛する若武者
Twitter:@specialheart889
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