しかし、これらの数字がゴールに繋がることはなかった。自陣に引いて守備ブロックを形成する相手に対し、その周囲でボールを回すばかりで肝心のゴールに迫るシーンは数えるほどしかなかった。浦和戦後、鬼木監督は「最後のところで背後を取りにいくところ、あとは危険なところにボールを運ぶという作業がすこし少なかった」と語っているが、たしかにこの試合で川崎が試みたスルーパスの成功率は27.3%にとどまっている。
またボールを失った位置を見ても相手ペナルティエリアの手前が非常に多くなっており、相手陣内でボールを持ちながらもなかなかゴールに近づけなかったことが分かる。浦和がペナルティエリア内から7本のシュートを打ちそのうち6本を枠に飛ばしているのに対し、川崎は完全にペナルティエリアの中から放ったシュートは4本のみ。ディフェンスを崩しきれずに遠目から狙ったシュートが全体(13本)の半数以上の7本となっている。
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