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プレーオフ進出を逃した本田圭佑、退団発言に現地ファンも反応

パチューカの本田圭佑 写真提供:Getty Images

 本田はパチューカで最も多くのパスを記録し試合に積極的に関わったが、チームは19分にアンジェロ・サガルが一発退場となる大きなダメージを負ってしまった。

 勝利すればプレーオフに進出できるパチューカと本田は、数的不利をものともせずに攻撃を仕掛けた。元ACミランのミッドフィールダーは多くのチャンスを生み、パチューカは実に16本のシュートを放っている。

 しかし90分間でゴールが生まれることはなかった。0-0のまま試合終了の笛が鳴ると、パチューカは上位8チームのプレーオフ圏内にわずか1ポイント届かずタイトルへの望みは絶たれた。

 それでも本田は、個人的に充実したシーズンの後で下を向く必要はない。日本人選手は17試合で7得点7アシストという優れた成績を残している。ロス・トゥソスはプレーオフを逃したとはいえ、本田が今季のリーガMXベストイレブンに選ばれたとしても驚きではない。

 彼の遺産について言えば、パチューカで過ごした時間は短かったもののリーガMXファンに与えたインパクトは大きかった。前述のツイートには何百ものサッカーファンが、感謝とメキシコに留まるよう求める言葉を返信しているほどだ。

 本田の残留を望む人々は多いが、どうやら彼はパチューカだけでなくメキシコを去るようだ。

 次の目的地は、まだ明らかになっていない。またワールドカップへの参加も不透明なままだ。しかしここ数ヶ月間本田を見てきた結果として言えるのは、今後も無数のファンたちが彼の活躍を追い続けるのは間違いないということだ。

著者:セザル・ヘルナンデス

メキシコ代表、メキシコリーグ、国外で活躍するメキシコ人選手の取材を得意とするフリーランスジャーナリスト。『ESPN』『FourFourTwo』『FutMexNation』『Soccer Nation』に寄稿している。

Twitter: @cesarhfutbol

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