結局サウサンプトンは数少ないチャンスを活かすことができず、82分にはアルバロ・モラタに追加点を許して0-2で敗れた。しかし吉田自身は終盤の86分にロングボールをクリアし損ねてモラタにチャンスを与えた以外は、全体的に安定したパフォーマンスを見せている。
データ分析プラットフォーム『Wyscout』のスタッツにも、それは数字として表れている。ポゼッションのリカバリー回数は5回でチーム3位タイ、逆にポゼッションを失った回数はチーム最少タイの1回だ。さらにパス成功率はチームトップの96%となっている。
しかもその正確性の高さは、安全なバックパスだけで達成されたものではない。49本のパスのうち縦方向のものは12本あり、失敗したのはわずか1本だけ。ファイナルサードへのパスも5本で、そのうち4本を成功させている。こうしたデータは、最終ラインでボールを持った時に吉田が非常に頼りになる選手であることを示している。
一方で課題になるのは、10回あった守備のデュエルで一度も勝利できなかったことだろう。対峙したのがジルー、アザールといった強力な相手であったことを考慮しても、勝率0%というのは気がかりな数字だ。
19日のレスター戦では75%の勝率を記録しており、同じチェルシー相手でも14日の試合ではモラタを相手に10回のデュエルのうち5回を制しているだけに、今季の残り試合では1対1の強さを継続的に発揮することが求められる。
ちなみに14日のチェルシー戦ではポゼッションのリカバリー回数はチームトップの9回、空中戦の勝利数はチーム最多タイとなっており、マーク・ヒューズ監督が信頼を寄せる理由がうかがえる。
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