
この選手たちを使うモンテッラ監督の柔軟性は特筆に値する。ベースとなるシステムは4-2-3-1だが、試合によって出場する選手を巧みに入れ替え(3つのコンペティションを戦うためのターンオーバーの意味も大きい)、自分の哲学を押し付けるよりも選手のキャラクターを活かす方向で、チームを作り上げている。
先日のバルセロナ戦では、一時本来サイドバックのミゲル・ラユンをサイドハーフにし、サイドハーフを務めていたヘスス・ナバスをサイドバックに入れ替える策を講じ、見事に機能させていた。
そんなモンテッラ監督は、CL準々決勝で“横綱”バイエルン・ミュンヘンに、どのように挑むのだろうか。
セビージャのひとつの特徴は左サイドからの攻撃にある。特に大物相手に活躍するホアキン・コレアが入った場合は注目だ。左サイドバックのセルヒオ・エスクデロはチームのキャプテンであり、攻撃面ではビルドアップからクロス、シュートまで高い水準でこなせる選手。精度の高い左足も武器であり、この二人のコンビネーションが多くの“横綱”を苦しめてきた。
相手チームの右脇、つまり4バックの場合は右サイドバックと右センターバックの間に潜り込むのは、ホアキン・コレアだけではない。ムリエルは左に流れてボールを受け、カットインからシュートする形を得意としている。これに加えて、左CMのバネガは右CMのエンゾンジよりも、前へ出ていく回数が多い。バイエルン戦でもこの“左四つ”が基本になるだろう。
情熱的なファンの期待を背に、CL準々決勝の土俵に上がる、モンテッラ・セビージャ。座布団が舞うことはないが、“横綱”バイエルンを相手に「金星」を獲得し、大喝采を浴びることはできるかもしれない。
著者:土屋一平
フットボールトライブ副編集長。通称「ペペ」。ベティスをこよなく愛す(ベティコ)。
Twitter:@PPDOLPHINS
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