
横浜FMが後半に浦和を上回ったことは、両チームのポゼッション時間からも明らかだ。浦和がボールを支配したのが前後半ともに14分間なのに対し、横浜FMは前半の15分間から後半は21分に大きく数字を伸ばしている。また浦和のチーム全体の平均ポジションも前半の52.2mから48.7mに位置を下げており、後半に後退を強いられたことを示している。
その原因は何だったのだろうか。ポゼッションを失った位置の分布図を見ると、後半に入って自陣でボールを失う回数が一気に増えている。自陣ゴール近くの割合は37.8%で、横浜FMの19.6%と比較するとボールの失い方が非常に悪い。後半に相手が高い位置からの圧力を強めると、それをパス回しでかいくぐれずに屈してしまったことが分かる。
同時に横浜FMのディフェンスラインや中盤でボールを奪えなかったことは、プレッシングが機能しなかったことも意味している。81分の失点につながったシーンも中盤が最終ラインに吸収される形になり、ボールホルダーの山中亮輔にはペナルティエリアすぐ外であるにも関わらず誰も寄せることができなかった。
これらの数字には、0-1の敗戦あるいは4試合で勝ち点2という結果以上に深刻なチームのアンバランスさが表れている。持ち味は消えつつあり、状況を好転させるために試行錯誤はしているものの、それが裏目に出ているのが現状だ。新監督を迎えて日が浅い横浜FMを相手にチームの未熟さを露呈したアジア王者は、大きな転換期を迎えているのかもしれない。
著者:マリオ・カワタ
ドイツ在住のフットボールトライブライター。Twitter:@Mario_GCC
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