著者:マリオ・カワタ
今季加入したポルティモネンセで現在までに9得点を挙げてブレイクを果たした中島翔哉が、遂に日本代表に招集された。ポルトやベンフィカといったポルトガルの強豪のみならず、ドルトムントやシュツットガルトらのブンデスリーガ勢、更にはガラタサライなどへ移籍の噂が絶えない23歳のアタッカーは、今最も旬の日本人選手といっても過言ではない。
最近はシーズン序盤に比べて得点のペースこそ落ちてはいるが、その一方でここ7試合で5アシストとゴールには継続的に絡み続けている。それは日本代表に合流する直前、16日のビトーリア・セトゥーバル戦でも同じだった。
敵地に乗り込んだポルティモネンセは、キックオフから2分が経過しないうちに先制点を許す苦しい立ち上がりとなる。しかし普段と同じ4-1-4-1システムの左ウイングで先発した中島は、持ち前のキープ力を発揮して的確なスルーパスを通すなど序盤からその技術の高さで存在感を見せた。
特に4分には相手ディフェンダーの間でボールを受け、プレッシャーを受ける前にゴール前へ絶妙なクロスを供給。僅かにFWピレスには合わなかったが、一瞬でチャンスを創造する閃きは目を引くものだった。
そして14分、相手陣内で猛然とダッシュを開始すると同時にパスを要求した中島は相手のライン裏へ抜け出し、ダイレクトでクロスを上げる。このボールがMFデネルにぴたりと合い、中島は今季7つ目のアシストを記録するとともに貴重な勝ち点1に繋がるゴールを生み出した。
その他にも18分には味方の奪ったボールをハーフウェイライン付近で拾い、ドリブルで持ち上がってから逆サイドへ正確なパスを通してカウンターを完結させたほか、29分には相手選手3人を華麗に抜き去って自陣からファイナルサードまでボールを運んでいる。
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