
元日本代表FW三浦知良が51歳を迎えた今もなお、プロとして現役を続ける姿は世界中で話題になった。しかし、イタリアには同選手同様にサッカーを狂おしいほど愛してやまない”選手”が存在する。13日、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じている。
GKのランベルト・ボランガはイタリア中部のマルケ州のマロッテーゼというクラブに属する。同クラブはテルツァカテゴリーア、いわゆるアマチュアのクラブだ。イタリアサッカーのリーグ構成の最も下、実質10部だ。
しかし、ボランガの経歴は目を見張るものがある。ペルージャやフィオレンティーナ、パルマやブレシャなど様々なクラブを渡りあるいた同選手は、1942年に生まれた。そう、御年75歳の大ベテランなのだ。
ボランガは1961年にペルージャでデビューし、1984年にフォリーニョで一旦その選手生活に”終止符”を打った。その間に同選手は大学に通い続け、生物学部と医学部を卒業している。実際に同選手はウンブリア州のバスタルドというクラブのチームドクターもつとめた。
そのバスタルドのある試合で、ボランガは正GKの代役をつとめることになった。その試合で50歳という年齢にも関わらず素晴らしいパフォーマンスを見せたが、バスタルドでの試合はその1つに留まっている。
同選手は2009年、66歳で”現役復帰”を決意する。そのシーズンに所属したアンメートでは4試合の出場のみだが、2011年から2015年まで所属したパピアーノでは49試合に出場している。
その後、マスターズ陸上に目覚め数々のイタリア記録を更新。欧州チャンピオン、そして世界チャンピオンにも輝いている。しかし、やはりサッカーを忘れられなかったようだ。2018年に入ってからマロッテーゼのGKとして選手登録を行った。
「サッカーは私の人生なんだ。最近は陸上にはまっているけどね。カテゴリーは関係ない。ピッチ上に戻れるならば、セリエAでデビューした時と同じ感動を味わえるはずだ」
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