日本時間6日に行われたプレミアリーグ第29節、クリスタルパレス対マンチェスター・ユナイテッド。
今回は試合におけるマン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)、ザ・ハードワーカー(THW)、モースト・ディサポインティング・プレーヤー(MDP)を選出し、両チームの監督とレフェリーについての分析、評価をする。
クリスタルパレスMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):アンドロス・タウンゼント
前半に目覚ましい活躍を見せた。相手に当たりはしたものの、デ・ヘアを破って先制ゴールをあげ、クリスティアン・ベンテケとアレクサンダー・セルロートの長身2トップが待つゴール前に、良質なクロスを供給し続けた。対峙したアシュリー・ヤングを明らかに上回っていた。
クリスタルパレスTHW(ザ・ハード・ワーカー):アーロン・ワン=ビサカ
タウンゼントとともに右サイドで活躍。20歳ながら、持ち前のスピードを活かして献身的に上下動を繰り返した。インターセプト4回、シュートブロック2回を記録し、ディフェンス面でも身体を張ってチームを助けた。
クリスタルパレスMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):アレクサンダー・セルロート
相方のベンテケがいいパフォーマンスをした一方で、ノルウェー人FWはチャンスに絡むことができなかった。1月に加入したばかりということもあり、まだ周囲との連携はとれていない。もう少しぺナルティエリア内で勝負するシーンを自ら作るべきだった。
ユナイテッドMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):ネマニャ・マティッチ
圧巻の決勝点に尽きる。この点がなければユナイテッドは3位に転落するところだった。試合を通じてポグバとともに中盤の主導権を握り、攻勢に出たチームにバランスをもたらした。
ユナイテッドTHW(ザ・ハード・ワーカー):ジェシー・リンガード
彼はこの試合で3つのポジションをこなした。右ウィングで試合をスタートし、後半からトップ下に移動し、マタが投入されたタイミングで右サイドバックに移った。もちろんサイドバックとしてはあまりにもポジションが危うかったが、交代されずに使われ続けるのは信頼の証だろう。
ユナイテッドMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):アシュリー・ヤング
タウンゼントとワン=ビサカのコンビに終始押され気味だった。彼の良さは守備ではなく攻撃にある。それを発揮することはできなかった。アレクシス・サンチェスが前にいることで守備の負担は大きかったにせよ、この試合ではサイドバックとして満足できるレベルにはなかった。
クリスタルパレス監督:ロイ・ホジソン
2点のリードを得たにもかかわらず3失点して逆転負け。以前イギリス「スカイ・スポーツ」が検証した結果によれば、プレミアリーグが始まって以来、2点のリードを得たチームがその試合で負けた確率はたったの2.6%しかない。そして今日のクリスタルパレスはその2.6%の仲間入りを果たした。1失点後、明らかに選手たちがペースダウンしたにも関わらず、結局2つも交代枠を残して試合を終えていることには、疑問を呈せざるを得ない。
ユナイテッド監督:ジョゼ・モウリーニョ
マティッチとポグバが、後半に力を発揮したことを考えれば、マクトミネイではなく、よりクリエイティブな選手を使うのが妥当だろう。マタ投入後の方がリズムがよかった。もしかすると、これ自体がゲームプランだったのかもしれないが、2失点はらしくない。リンガードのサイドバック起用と、バランスをとるためにショーを出場させたあたりは、百戦錬磨の手腕が光った。もちろん、負けたパレスが2.6%の仲間入りをしたのだから、ユナイテッドも勝った2.6%の仲間入り。それを引き寄せたのは采配の妙だった。
主審:ニール・スワーブリック
微妙な判定もあったが、試合全体で見て申し分ない出来だった。試合を集中して見られるということは、審判が目立たずにしっかりとコントロールできているということだ。
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