誰がどのようにバイエルンを止められるのかをブツブツ言う代わりに、彼らのことは完全に忘れて毎節ブンデスリーガを見ることにした。ある意味で、バイエルンは天気や、世界を破壊する自然現象のようなのになった。まるで洪水警報を従う酷い嵐のように、対戦相手は一年に2回彼らが去るのをじっと耐えるしかない。
そして嵐が去ったら、普段の試合の葛藤へ戻っていく。言い換えれば、私はリーグの発展、ストーリー、功績や「健康状態」をバイエルン抜きで評価しているのだ。その方が、ブンデスリーガはずっと面白い。
数年に一度の不調やボルシア・メンヒェングラートバッハの時代(その間もバイエルンは成功を収めている)があったとはいえ、バイエルンはブンデスリーガの歴史を通して常に支配的なクラブであり続けてきた。しかし他クラブが優勝した時でさえバイエルンはいつも最もパワフルなクラブであり、リーグに関するすべての基準点だった。
バイエルンはプロ化と商業化のパイオニアであり、それをもとに成功を収め、さらにスポンサーを集めて収入を増やすというサイクルを確立した。それは一世紀に渡って続いており、結果として他クラブの数十年先を行っている。彼らはクラブの歴史を通じて6回目の優勝に手を掛けているわけではない。28回目の優勝が目の前なのだ。要はバイエルンは長い間に渡って、優勝を続けてきた。歴史を振り返ってみよう
1960年代以前の優勝回数:1
1960年代のブンデスリーガ優勝回数:1
1970年代のブンデスリーガ優勝回数:4
1980年代のブンデスリーガ優勝回数:6
1990年代のブンデスリーガ優勝回数:4
2000年代のブンデスリーガ優勝回数:6
2010年代のブンデスリーガ優勝回数:5(今季は含まず)
私が言いたいのは、1963年のブンデスリーガ創設以来バイエルンはずっと支配的なクラブだったということだ。確かに今まで6連覇を成し遂げたことはないが、それは歴史的なアクシデント、あるいはドイツの他のどのクラブよりも金を稼ぎ続けてきた過去数十年の結果と言えるかもしれない。
バイエルンの圧倒的な経済力は彼らがいつも国内最高のタレントを集められることを意味し、世界的なスーパークラブとしてのステータスを後押しする。繰り返しになるが、私が言いたいのはバイエルンの存在は数十年かけて確立されたブンデスリーガの構造の一部だということだ。この基本構造はおそらくずっと同じだろうし、少なくとも現在の恐ろしく長い支配を考えれば今後数シーズンで状況が変わるとは思えない。
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