ブンデスリーガ ボルシア・ドルトムント

ドルトムントの新加入CB、マヌエル・アカンジとは何者か?経歴とスキルを徹底分析

マヌエル・アカンジ 写真提供:Getty Images

 12月には多くのクラブがアカンジ獲得に関心を示した。ディフェンス中央部に問題を抱え、元アウグスブルクのDFラグナル・クラバン、 元シャルケのジョエル・マティプ、そしてデヤン・ロヴレンの3人がユルゲン・クロップを満足させられずにいるリバプールはその筆頭だ。ライプツィヒも興味を持っていたが、ミヒャエル・ツォルクSDがユナイテッドとの試合も含め何度も視察を行ったドルトムントがほぼ常に最有力だった。またドイツメディア『SPOX』が報じたとおり、アカンジの代理人ボルフガング・フェーゲ氏は1970年代後半にドルトムントでプレーし、ロマン・ビュルキとクバ・ブワシュチコフスキの代理人であるだけでなく、今年のドルトムントのトレーニングキャンプを手配した人物でもある。そのためドルトムントは一番有利な立場で、2150万ユーロでの獲得にこぎ着けたのだった。
 
 アカンジがドルトムントにもたらすものと、他のディフェンダーにとっての意味
上述のパフォーマンス分析で触れたとおりアカンジは身体能力に優れ、空中戦に強く、秀でた予測力もある典型的な現代のセンターバックであり、必要があれば決定機を阻止するタックルも繰り出すことができる。さらに落ち着いてボールを持ち、的確な判断から前線に出て行くことも好んでいる。両足から高い成功率ですばやくパスを出すことも可能だ。4バックの左右どちらのセンターバックとしても自然にプレーできるだけでなく、3バックのどのポジションでも起用できる。
現状では(マッツ・フンメルス以来)ドルトムントにこのタイプの選手はいない。バルトラ(判断力と守備における身体能力が足りない)、トプラク(身体能力が十分でなく、判断が遅い)、ソクラティス(パスまでに時間を掛けすぎ、ビジョンがないため多くの場合簡単なパスしか出せない)、ザガドゥ(全ての面でポテンシャルがあるが、まだ18歳でありパリ・サンジェルマンの下部組織からブンデスリーガにステップアップしたばかり)、そしてネベン・スボティッチ(身体能力が低下)はみな一つか二つの要素が欠けている。

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名前:菊池大将
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