第96回全国高校サッカー選手権大会準決勝、上田西高等学校(長野)対前橋育英高等学校の試合が6日埼玉スタジアム2〇〇2で行われた。試合は前橋育英が6-1で勝利した。1試合で31本ものシュートを浴びた上田西の守備の中心にはGK小山智仁(2年)がいた。
小山は試合後「シュートが多すぎて、どんなシュートを打たれたのかも覚えていなです。訳わかんなくなりました。全然何にも出来なくて、ロッカールームに戻ってから現実に戻りました」と語ってくれた。さらに「スピードとパワーのレベルが違いました。公式戦でこれだけ大きな点を取られてしまうのは初めてで、今までに経験したことのないプレーばかりでした。守備に自信があったので、6失点は悔しいです」と完敗を認めた。
しかし、長野県勢として初めてのベスト4進出を果たたことを踏まえると彼らのサッカーは素晴らしいものだった。悔しい結果に終わった小山は「泣かないようにしていたんですが、人生で初めて止まらなくなるくらい涙が出てきました。この経験は、サッカーでも人生でも糧になると思うし、この悔しさと自信を、これからのサッカーと人生に生かしていきたいです。そして、来年はこの舞台に帰ってきてこのメダルよりいい色のメダルを獲得しに来たいと思います」と来年向け抱負を語ってくれた。
指揮官の白尾秀人監督は「大敗しましたが。この大会で一番成長したのは上田西だと思う」と選手を労い「選手たちの活躍が長野県のサッカーをする環境が整うことと地域がもっと盛り上がるようにしたいです」と長野の将来につながることを願っていた。
きっと彼らの勇姿は長野の未来に届いただろう。
コメントランキング