【J1リーグ2017年総括】波乱の多かった1年。誰がこの結果を予期できただろうか

2017年のJリーグを振り返る　写真提供:Getty Images

著者：チアゴ・ボンテンポ
1985年生まれのブラジル人ジャーナリスト。サンパウロ在住。幼少期よりスポーツとりわけサッカーを愛する。大学時代にジャーナリズムを専攻し2011年よりブラジル『Globo Esporte』で日本サッカーを担当している。ブラジルのボタフォゴ、アーセナル、そして日本代表の熱烈なサポーターである。将来の夢は日本語を流暢に扱うこと、富士山登頂、Jリーグスタジアムを巡ること。
Twitter: @GunnerTNB

　川崎フロンターレがJリーグ優勝。セレッソ大阪がJリーグYBCルヴァン杯と天皇杯優勝。浦和レッズがACL優勝。これらの結果をシーズンのはじめに予測できていた者がいたとしたら、狂人と呼ばれるのではないか。それほど2017年は、予期せぬチャンピオンの年となった。”万年二番手”がリベンジを果たす年となった。劣勢が本命を負かし、自らの伝統を作り始める年となった。

　終わったばかりの今シーズン中には、結果的に優勝したチームを指して「Aは決してトロフィーを獲得できない」「Bはいつも最後の瞬間に失敗する」などといったコメントをたくさん聞いてきた。しかし同じことが、森保一監督以前のサンフレッチェ広島や、ネルシーニョ・バプティスタ監督以前の柏レイソル、西野朗監督以前のガンバ大阪、あるいはジーコ監督以前の鹿島アントラーズにさえも言われてきたのだ。サッカー界の移り変わりは早い。Jリーグはまだ若く、これから発展することがたくさんある。これから成長し、トロフィー獲得を争う可能性を持ったチームも、まだたくさんあるということだ。