得意とするゴールパターン
イカルディは先に言及した通りビルドアップに関わらない。これは彼の最大の武器である『プラグマティズム(実用主義)』を発揮するため。かつてインテルで活躍した同胞FWディエゴ・ミリートと同様、生まれながらにして生粋の点取り屋なのだ。彼はストライカーの本能ともいえる、ポジショニングセンス、素晴らしいフィニッシュの精度を持っている。仕事場はペナルティエリアの中に限られる。
一方、インモービレはDFラインの背後に抜け出すプレーを得意とする。彼の恵まれたアジリティと強靭なフィジカルは、常に相手DFの脅威となる。セリエAの多くの得点とアシストはこの裏への動き出しによって生まれたものだ。
苦手とするプレー
両選手とも素晴らしいストライカーに違いないが、ここからはあえて2人の欠点を指摘しよう。イカルディは味方のサポートが無ければ、前線で孤立する。ペナルティエリアの中にボールを入らなければ、気にかける選手ではない。身長は181 cmと普通、そして足が特別早いわけではない。チームメイトがチャンスを創れなければ彼は苦闘を強いられる傾向にある。
象徴的なのは1-3で敗北を喫した第17節ウディネーゼ戦。この試合でイカルディ訪れたチャンスは1度きり。その機会を確実にモノにし、1ゴールを挙げている。彼はチャンスを与えれば確実にゴールへ結びつけるストライカーだ。
他方、インモービレは身長185 cmとイカルディに比べわずかに高く、少しだけ速く走ることができる。チャンスをより多く創出できる。しかし、イカルディほど強靭なメンタリティは有していないだろう。ラツィオのシモーネ・インザーギ監督が志向するカウンタースタイルの場合、DFラインの裏を狙うインモービレは間違いなく生きている。だが、相手のDFラインが低く設定された状態では苦戦するシーンが目立つ。
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