プレミアリーグ マンチェスター・シティ

マンC、ダービーマッチ勝利でリーグ史上最多14連勝達成。リーグ制覇へ死角なし

 プレミアリーグ第16節マンチェスター・ユナイテッド対マンチェスター・シティが10日に行われた。

 今季公式戦初となるマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティによるダービーマッチ。ユナイテッドは現在ホーム戦40試合無敗で、クラブ記録を更新中。一方、シティはプレミアリーグ13連勝中。1シーズンの歴代連勝記録14連勝を目指して、ダービーマッチに挑んだ。

 試合は前半43分にシティが先制。右CKをDFニコラス・オタメンディが競ってこぼれたボールをMFダビド・シルバがボレーで押し込んだ。その後、ユナイテッドがすぐさま反撃。前半アディショナルタイム、左サイドからのシンプルなアーリークロスを守備陣がクリアできず、最後はFWマーカス・ラッシュフォードが冷静にゴールへ流し込んだ。

 後半54分、左サイドでシティがFKを得る。MFダビド・シルバが放ったボールをゴール前でFWロメル・ルカクがクリアミス。これをオタメンディがジャンピングボレーで叩き込んだ。

 試合はこのまま2-1でシティが勝利。プレミリーグ史上最多連勝記録となる14連勝を達成。敗れたユナイテッドはシティ戦以来続いていたホーム戦40試合無敗記録が潰える結果となった。

 プレミアリーグの覇権を占う一戦は両監督の志向が色濃く現れるゲームとなった。シティは0トップを採用。ラヒーム・スターリングが2ライン間で自由に動き回り、左のガブリエル・ジェズスと右のレロイ・サネが両ワイドに幅をとる。中盤の3枚がデザインされた動きでボールを円滑にまわし、流れを完全に掌握した。

 攻守の切り替えも抜群で、前半44分までユナイテッドに1本のシュートも許さないまさに”完全無欠”な試合運び。決定的なピンチは全て人間の”エラー”であり、攻守ともにシステムの完成度は世界トップであることを改めて示している。

 一方、ユナイテッドは徹底的なリアクションサッカー。攻撃の糸口は相手の自滅によるロングカウンターのみ。怪我人が多発しているチーム状態を鑑みれば、”徹底的に勝利のみを求める”妥当な采配と言えるかもしれないが、度を超えた「受け身」の姿勢は批判は免れないだろう。

 これで、首位シティと2位ユナイテッドの勝ち点差は11。過去、13連勝を記録した2001/2002シーズンのアーセナルと、2016/2017シーズンのチェルシーは、両クラブともリーグ優勝を成し遂げている。今季のプレミアリーグ覇権争いはシティが圧倒的に優位な状況に立っている。