昨シーズンはトーマス・トゥヘル監督のもと、ガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤン、ドイツ代表FWマルコ・ロイス、フランス代表FWウスマン・デンベレの3人を中心に、チャンピオンズリーグベスト8進出、DFBポカール優勝を果たしたドルトムント。しかし、守備面の課題や監督と選手たちの確執なども浮き彫りとなったシーズンでもあった。
ドルトムントの今夏のビックイベントといえば、やはりウスマン・デンベレのバルセロナ移籍だ。移籍金1億500万ユーロ(約136億円)という大金での移籍となっている。ドルトムントに当初放出の予定はなかったが、デンベレが練習不参加という強硬手段にでたため、移籍を容認せざる負えなくなった。昨シーズン10ゴール21アシストを記録した同選手の放出はかなりの痛手となった。
デンベレの放出に加え、マルコ・ロイスも十字靭帯断裂の怪我で長期離脱を強いられている。誰もが厳しい状況だと思うだろうが、チームは開幕3戦を終え順位は首位だ。デンベレの代わりはアメリカ代表FWクリスティアン・プリシッチ(18)が務め、ロイスの代わりはフライブルクから獲得したマキシミリアン・フィリップ(23)が務めている。両選手ともしっかりと任務をこなし、チームの勝利に貢献した。
移籍金2500万ユーロでウクライナ代表FWアンドリー・ヤルモレンコを獲得したものの、デンベレの移籍金を使っての大型補強はしていない。若手選手を原石のまま獲得しチームを作り上げ、熟成させるというドルトムントの“らしい”スタイルは未だ継続中だ。以前から移籍が噂されているオーバメヤンの後釜も、“ネクスト・イブラ”と称されるアレクサンダー・イザク(17)を獲得済みだ。
今シーズンから監督は、現役時代にJリーグでの経験もあるペーター・ボスが務めている。その攻撃的なサッカーは、うまくドルトムントとマッチし、今の所順調にチーム作りを進めているようだ。昨シーズン古巣に戻ってきたマリオ・ゲッツェも復調してきており、怪我明けの日本代表MF香川真司の活躍も含め、ドルトムントの2017/2018シーズンの活躍に期待したい。
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