欧州その他 リーグ・アン

ネイマール獲得でPSGはCL優勝候補“本命”へ。華の都で奏でるサンバの律動【MatchSTORY】

 昨シーズン、2013年のカルロ・アンチェロッティ監督退任後から指揮を執り、リーグ・アン3連覇を達成し無双ていたローラン・ブラン監督を解任。リーグ・アン5連覇とチャンピオンズリーグ制覇を目指してセビージャからウナイ・エメリ監督を招聘した。

 しかし、終わってみればこれまで誇っていた絶対的な強さが影を潜めた結果となった。セビージャでヨーロッパリーグ3連覇を達成し、その欧州カップ戦で結果を残してきたエメリ監督はチャンピオンズリーグの決勝トーナメントでバルセロナ相手に歴史的大逆転負けで敗退。リーグ・アンはモナコの快進撃を食い止めることができずに後塵を拝した。

 この不甲斐ない結果を打破するため、PSGフロントは今夏の移籍市場で歴史的な大型補強に乗り出した。バルセロナから史上最高額の2億2200万ユーロ(約290億円)でブラジル代表FWネイマールを引き抜き、ユベントスからは同じくブラジル代表のDFダニエウ・アウベスも獲得した。さらには、現在モナコからキリアン・ムバッペを約1億8000万ユーロ(約235億円)で獲得に迫っている。

 ネイマールは初戦の対アミアン戦には出場できなかったが、第2節の対ギャンガン戦で先発出場。1ゴール1アシストと、いきなりチームの勝利の立役者となった。何年もPSGでプレーしていたのかと思わせるような、チームメイトとの連携を見せた。第3節の対トゥールーズ戦では、ネイマールにとって初のパルク・デ・プランスでのプレーとなった。バルセロナで魅せていた華麗な技やドリブルを見事に芸術の都・パリで披露し、2ゴール2アシストと文句なしの活躍を見せた。

 先日行われたサンテティエンヌとの第4節では、積極的にドリブルを仕掛けて攻撃参加するも相手の堅いディフェンスをこじ開けることができず、ボールロストも頻発してしまった。しかし、さすがは世界最高額の男。スルーパスでPKを誘い、先制弾をお膳立てすると、今度はセットプレーで追加点もお膳立てした。

 もちろん、PSGはネイマールだけではない。昨季得点王のウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニや、中盤で攻撃を組み立てるイタリア代表MFマルコ・ベッラッティなど、世界中のタレントが集結している。ネイマール加入により勢いづくPSGは一気にチャンピオンズリーグ優勝候補“本命”へと駆け上がろうとしている。