著者:チアゴ・ボンテンポ
J1リーグの2017シーズンが第13節を終えた。上位10チームは未だ激しい争いを繰り広げている。柏レイソル、ガンバ大阪、浦和レッズ、川崎フロンターレ、鹿島アントラーズ、FC東京と6つのクラブが主導し、これにヴィッセル神戸とセレッソ大阪も乱入している状態だ。シーズンのほぼ中間に来て、全18チームの半数がまだタイトルを目指すことができるとは素晴らしいことだ。
各クラブの状態をみると鹿島と浦和が依然好調だが、浦和の守備の脆さ、鹿島の茨城での敗北が、その他チームに夢を見続けさせている。予期せぬ形で最も突出しているのが印象的な7連勝を挙げた柏だ。執拗なディフェンスと、22歳にして昨シーズン以来日本で最高のゴールキーパーを務めているGK中村航輔の功績が大きい。ヴァヒド・ハリルホジッチ監督はついに中村の努力を認め、SAMURAI BLUE(日本代表)への呼び出しで報いた。
柏のディフェンスは中村によるものだけではない。キャプテン大谷秀和は相変わらず中盤で圧倒的存在感を放ち、またロングシュートとフリーキックを得意とする21歳の新星MF手塚康平も素晴らしい。手塚は他の誰でもないMF細貝萌をベンチに座らせているのだ。また、中谷進之介(21)と中山雄太(20)のセンターバックコンビは、将来の日本代表の有望選手としても注目の存在だ。
下平隆宏監督率いる柏は実力以上の力を発揮しているともいえるが、それでもチームの全潜在能力はまだ放たれていない。2016年の柏とベガルタ仙台の最多得点者FWディエゴ・オリヴェイラやFWハモン・ロペスといった選手が、それぞれにベンチで機会を待っており、柏はオフェンスでも明確な力を示すことができるのだ。下平監督がディフェンスの安定性を失うことなくそれを果たせるかどうか。これが最後まで柏がペースを維持するための鍵となるだろう。
コメントランキング