[2.1 親善試合 日本 2-1 タイ バンコクアリーナ]
フットサル日本代表は1日に行われた試合で、タイ代表に2-1で勝利した。
日本はFリーグがシーズンの佳境に入る時期だが、タイの選手たちにとっては、約1カ月のオフが明けて最初の試合。タイ代表を率いるプルピス監督は、チームが予想以上に日本を相手に善戦したことを評価し、「日本代表とここまでできたのは、タイの大きな成長を示せていると感じるよ」と、充実感を漂わせた。
以下、試合後のプルピス監督のコメント
――今日の試合を振り返ってください。
プルピス これだけの戦いができたことを、本当に嬉しく思う。私たちの選手たちは1カ月のオフ明けだということを忘れてはいけない。彼らは、12月29日にチョンブリとポートがカップ戦の決勝を戦ってから、1試合たりとも公式戦を戦っていないんだ。そんなチームが、アジアでも最高のチーム、世界でも最高のチームの一つと競り合った。最初の5分間こそ、試合勘の欠如を感じさせたが、力強さ、戦い方に満足している。私たちは日本のすべての選手に対応できて守れていたし、彼らにとって難しい試合ができたと思う。
チームには新しい選手が多くいるけれど、彼らも良いプレーを見せてくれた。私は選手たちの新たな組み合わせも試したけど、それも良かった。勝ったとしても、嬉しい気持ちで帰れないこともある。でも、今日の私は試合に負けたけれど、とても満足した気持ちで帰ることができるよ。試合はセンセーショナルだった。
ここまでできると期待していなかったんだ。40分間、戦えるだけの準備ができていると思っていなかったからね。私たちにとっては、プレシーズンの試合だから、そのなかで、日本代表とここまでできたのは、タイの大きな成長を示せていると感じるよ。
特に後半は、多くのチャンスがあって、得点を取れていてもおかしくなかった。だから、私はとても嬉しく思っているよ。
――前半は日本の方が良いチームでした。後半はタイが守備を変更して、ピヴォにパスが入る機会を制限し、盛り返した印象があります。
プルピス やり方を変えたというよりは、選手たちの姿勢を変えたんだ。私の選手たちは、1カ月間もプレーしていなかった。日本の選手たちは、今、リーグの真っただ中で、日本のリーグ、ポルトガルのリーグ、スペインのリーグから集まっている。でも、私の選手は一人も1カ月ほどはプレーしていない。それなら、最初の時間帯に機能しないことは、当たり前だよ。試合勘がないから、不思議な感覚で戦うことになる。
また、前半はリスペクトが強すぎたかもしれない。でも、後半はよりアグレッシブになり、強くなり、私たちは違う態度で、違うアグレッシブ性を持って戦うことができたんだ。
――選手たちになんて伝えたんですか?
プルピス 特に私が何かを言ったから、変わったことではないと思うよ。言ったことは、試合前に伝えたことと同じなんだ。「この試合はトレーニングマッチだよ。失うものは何もないんだ。プレッシャーに感じることは何もない。この試合は成長するために、経験を積むことが目的だからね」とね。
たしかに後半は守備が良くなって、攻撃が良くなった。後半の最初の5分くらいで、私たちには4回、5回くらい得点できるチャンスがあった。後半の立ち上がりに、「オレたちは日本を倒せるぞ」と思えたはずで、それが大事なんだ。彼らはプレッシャーがなくなり、もっと自由にプレーできるようになったからね。
――今回はエースのスパウットをはじめ、主力が数名いません。そのなかで若い選手も出てきています。タイのフットサル界の未来は、どう見えていますか?
プルピス タイはアジアで最も強い国の一つです。でも、私たちが難しい時期に差し掛かっているのは、事実でしょう。「黄金世代」と呼ばれる世代が、年齢を重ねています。クリッサダ、スパウット、ジラワットらは、年齢を重ねました。でも、彼らは代表でもまだ3年、4年は時間が残されていると思います。でも、今こそ、新しい世代を持ち込む時期だと感じています。ここ数年「黄金世代」は、新しい選手が入ってくることを阻止していました。彼らがあまりにも良かったから、ほかの選手たちにチャンスを与える余地がありませんでした。それでも、ロナンチャイ、モハメドは20歳で、アロンコンにとっては初の代表戦だったけれど、彼も非常に良かった。26歳くらいの選手でも、これまでは重要な役割を与えられていなかったワルットも、重要な選手になりつつある。徐々に世代交代の時期を迎えていて、黄金世代と若い選手たちの入れ替えを少しずつ進めていくことが必要なんだ。
――その流れは、今の日本と同じですね。
プルピス そうだね。まさにその通りだと思うよ。
――また2日後に試合があります。
プルピス どうなるか、楽しみだね。私たちはフィジカルコンディションが完璧ではないけれど、48時間の回復する時間があるから、今日のような試合をしたいね。私たちは全力を尽くすし、同じような試合ができたら満足だよ。
――パワープレーは見事でしたね。
プルピス 2チームとも、良いパワープレーがあるね。残り20秒を切って、ゴールを守り切れなかったことにはガッカリしているけど、集中力の欠如を日本が逃さなかった。本当に彼らのパワープレーは良かったし、ゴールに値すると思っているよ。
――こうして日本とタイの2カ国が協力して力を高めていき、W杯ではアジアの力を証明できることを期待しています。
プルピス まだW杯の話をするのは早い。いま、私たちはW杯の出場権を獲得しなければいけないし、それは日本も同じことだよ。2020年のトルクメニスタンで開催されるAFCフットサルクラブ選手権で、何が起こるかを見てみよう。私たちは全力で準備をしないといけない。絶対に簡単ではない。一つも簡単な試合はないだろうからね。そのなかでも、W杯の出場権を得ないといけないのは、簡単なことではないんだよ。
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