ロシアワールドカップに向けた国内合宿を行なっている日本代表。26日の練習から西野朗監督は「3-4-3」の新フォーメーションをテストし、3バック採用へ意欲を見せた。システムはあくまで試合開始時の陣形でしかないことは明らかだが、改めて日本代表が過去に試合開始から3バックを採用した試合を振り返りご紹介したい。
(試合開始時の選手の配置)
1998年〜2002年
監督:フィリップ・トルシエ
フォーメーション:3-4-1-2
対戦相手:ベルギー(2002年日韓W杯)
3バック:松田直樹、森岡隆三、中田浩二(宮本恒靖)
母国開催となった2002年W杯では「フラット3」でお馴染みの3バックを採用。統率のとれたラインコントロールで史上初のラウンド16進出を達成している。
2002年〜2006年
監督:ジーコ
基本フォーメーション:3-4-1-2(4-4-2)
対戦相手:オーストラリア(2006年ドイツW杯)
3バック:中澤佑二、宮本恒靖、坪井慶介(茂庭照幸)
ジーコ体制では3バックと4バックを併用。2006年ドイツW杯、初戦のオーストラリア戦は3-4-1-2でスタート。2戦目クロアチア戦、3戦目のブラジル戦では4-4-2でプレーしている。
2007年6月1日
監督:イビチャ・オシム
フォーメーション:3-5-2
対戦相手:イエメン(アジアカップ予選)
3バック:阿部勇樹、田中マルクス闘莉王、坪井慶介
イビチャ・オシム監督は相手のセンターフォワードの枚数に合わせてDFの数を調整。相手が2トップであれば、ボランチが下がって3バック。1トップであれば、2バック(4バック)と臨機応変に対応している。
2008年3月26日
監督:岡田武史
フォーメーション:3-4-1-2
対戦相手:バーレーン(W杯アジア予選)
3バック:中澤佑二、今野泰幸、阿部勇樹
岡田体制で試合開始から3バックを採用したのは1試合のみ。W杯ではアンカーに阿部勇樹を起用した戦法を取ったため、試合中に3バック(5バック)の陣形になる場面も多く見られている。
2011年6月1日
監督:アルベルト・ザッケローニ
フォーメーション:3-4-3
対戦相手:ペルー(国際親善試合)
3バック:伊野波雅彦、今野泰幸、栗原勇蔵
基本システムを「4-2-3-1」としながら、試合中の攻撃的なオプションを得るために「3-4-3」の導入を試みている。
2011年6月7日
監督:アルベルト・ザッケローニ
フォーメーション:3-4-3
対戦相手:チェコ(国際親善試合)
3バック:伊野波雅彦、今野泰幸、吉田麻也
本田圭佑が中央に入り3-5-2気味に変化する時間帯が長くなっている。現代表の吉田麻也が右のCBに入りプレーしており、無失点試合を達成した。
2011年10月7日
監督:アルベルト・ザッケローニ
フォーメーション:3-4-3
対戦相手:ベトナム(国際親善試合)
3バック:今野泰幸、伊野波雅彦、槙野智章
3バックを試したが、全く機能せず。後半開始から4バックに変更している。現代表の槙野智章が右のCBに入りプレーした。
2013年5月30日
監督:アルベルト・ザッケローニ
フォーメーション:3-4-3
対戦相手:ブルガリア(国際親善試合)
日本代表が明確に3バックを用いたのは、ザッケローニ監督が率いたブルガリア代表戦が最後となる。後任のアギーレ監督は攻撃時に3-4-3に可変するフォーメーションを用いたが、基本フォーメーションはあくまで4-1-4-1。ハリルホジッチ監督は4バックの採用し続けている。
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