日本代表 Jリーグ

Jクラブはインドネシア代表選手の獲得避けるべき?日本代表に関わる問題も

インドネシア代表 写真:Getty Images

 元セレッソ大阪所属DFジャスティン・ハブナーをはじめ、多くの帰化選手を擁するインドネシア代表。11月15日開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選で、FIFAランキング15位の日本代表と対戦するが、この一戦を前に同国代表FWラマダン・サナンタにJリーグ移籍の可能性が報じられた一方、同国代表サポーターによる愚行が国際問題を引き起こしている。

 インドネシア1部ペルシス・ソロ所属で現在21歳のサナンタは、U23インドネシア代表の一員として2024年4,5月開催のAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選に参戦。A代表でも10試合の出場で5ゴールを挙げているが、6月以降は全試合で出番なし。帰化選手の増加により出場機会を減らしているだけに、日本戦でベンチ入りする可能性は不透明だ。

 インドネシアメディア『JEBREEET』が10月22日に伝えたところによると、サナンタは2025年5月までペルシス・ソロとの契約を残す中、自身の去就に言及。「海外に行きたい」と移籍願望を明かしたほか、「東アジアの国からオファーが届いている。インドネシア代表がこの後対戦する国からだ」とコメント。現地では日本行きの可能性もあるという見方が広まっている。

 ただ、これまでJリーグで成功を収めたインドネシア人選手はほとんどいない。直近では、DFプラタマ・アルハン(現水原FC)が2022年に東京ヴェルディへ加入も、ほとんど出場機会がなく2シーズンで退団。ハブナーも2024年3月にC大阪へ期限付き移籍により加入したが、直後のパリ五輪予選参戦もありレギュラーを奪えず。自身のSNS投稿でファン・サポーターから批判を浴びると、シーズン途中でC大阪を退団した。

 この2選手を巡っては、いずれも出場機会の少なさに不満を抱いたインドネシア人が批判や誹謗中傷メッセージを書き込むなど、クラブ公式SNSアカウントが炎上。日本国内からは、インドネシア人の民度の低さを指摘する声が挙がっていた。

 インドネシア人によるSNS上での悪質な投稿は、国際問題に発展。同国代表は10月10日に敵地で行われたバーレーン戦で2-2と引き分けたが、バーレーンサッカー協会(BFA)は試合後に対戦相手のファン・サポーターから殺害予告、脅迫行為があったと声明を発表。アジアサッカー連盟(AFC)と国際サッカー連盟(FIFA)に対して、2025年3月25日に行われるインドネシア戦の中立地開催を求めると、AFCは「すべての選手、関係者、ファン・サポーターの安全確保に全力を尽くす」と反応。中立地開催に前向きとみられるだけに、11月15日の日本戦についても開催地変更の可能性が考えられる。

 自国のファン・サポーターによる野蛮な行動でアジアサッカー界を騒がせているインドネシア代表。Jリーグでも同様の問題が起こっているだけに、同国代表選手の獲得にリスクが伴うといっても過言ではない。