サッカーの日本代表DF吉田麻也(33)がFIFAワールドカップ・カタール大会アジア最終予選・サウジアラビア戦後に差別的なジェスチャーを受けた時の心境を語った。
日本代表は昨年10月8日にサウジアラビア西部ジッダにあるキング・アブドゥッラー・スポーツシティでサウジアラビア代表と対戦。スタジアムが満員となり、完全アウェイという雰囲気の中で日本代表の選手たちはプレーしていたが、0-1と敗れていた。
試合後、吉田麻也はピッチサイドでフラッシュインタビューに対応。「結果が出なかったら、協会、監督、そして選手も責任をとる覚悟ができていると思っている」と語っていた。ただ、同選手はインタビュー直前、サウジアラビアサポーターから嘲笑されたり、差別的なジェスチャーを受けたことでエキサイト。スタンドにいるサウジアラビアサポーターに詰め寄るなど一触即発のムードとなっていた。
国際プロサッカー選手会(FIFPRO)は今月22日、差別行為撲滅を目的とした動画を公式ツイッターアカウントで公開。この1分間にわたる動画で吉田麻也は「(あのサウジアラビア戦では)試合終了直後にスタンド前でのインタビューがあったので、スタンドにいる人々の姿が見えました。あのジェスチャーを見た瞬間、許せなかったですね。僕が怒ったのは試合で負けたことではなく、差別を受けたことに対してでした」
「(一部の人間は)まだ人としてやって良いことといけないことを分かっていないですし、そのような状況を変えないといけないですね。なので、僕たちには強力なリーダーシップが必要なのです。ひとりの人間を変えることができない時もありますが、グループ全体を変えることはできます」とサウジアラビアサポーターから差別ジェスチャーを受けた時の心境を語っている。
なお日本代表は今月24日、FIFAワールドカップ・カタール大会の本大会出場をかけて敵地でオーストラリア代表と対戦する。これまで数多くの国際舞台を経験してきた吉田麻也も差別問題と戦う中、シドニーでの大一番に挑む。
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