本田は“偽9番”でクラブW杯に挑むか
著者:セザル・ヘルナンデス
メキシコ代表、メキシコリーグ、国外で活躍するメキシコ人選手の取材を得意とするフリーランスジャーナリスト。『ESPN』『FourFourTwo』『FutMexNation』『Soccer Nation』に寄稿している。
Twitter: @cesarhfutbol
日本代表FW本田圭佑が所属するパチューカが今季のプレーオフに出場する可能性は限りなく少なくなってきた。土曜日に行われたアウェイのモンテレー戦で2-0と敗戦し、現在は悔しい13位に留まっている。ちなみに、プレーオフに出場できるのは8位以上だ。
この試合に向けてパチューカのディエゴ・アロンゾ監督は勇気をみせ、先発先発メンバーで大きな変更をみせた。今回は本田圭佑を「偽9番」に入れて、ヴィクトール・グズマンとともに先発させた。
しかし残念ながら、この策は成功しなかった。
本田は後方に下がってボールを配給することはできたものの、やはり彼の隣に「真のストライカー」が必要だと感じられた。前半はパチューカの前線に怖さが足りず後半はストライカーを投入したものの、すでにリードを得ていたモンテレーは守備に集中することができた。モンテレーは限られた自らの攻撃の時間帯を上手く利用し、素晴らしいカウンターをみせた。ロヘリオ・フネス・モリやドルラン・パボンといったスターを誇るラジャードスは首位を保っている。
この試合を振り返ると、パチューカが勝ち点を取る可能性が低かったことは想定内だった。それでも、クラブにとってはいくつかの疑問が残る。レギュラーシーズンは5試合しか残っておらず、そろそろFIFAクラブワールドカップに向ける準備が始まりそうだ。12月にUAEで開催する大会に向けて、多くの主力が11月に休憩を与えれるかもしれない。ちなみに、スポーツと政治の世界に評価されるデータサイト「FiveThirtyEight」は、パチューカのプレーオフ出場の可能性はたった17%だと予想している。
もう一つの疑問は本田の役割だ。アロンゾ監督が彼の「偽9番」のパフォーマンスに満足するかどうかが大きなポイントとなる。もし同じポジションでまた1、2回スタメンを果たせれば、同選手はクラブW杯でも偽9番として起用されることが明確化するかもしれない。
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