Jリーグ 鹿島アントラーズ

鹿島・鬼木達監督に海外挑戦報道!シントトロイデン監督人事巡り新たな動きも

鬼木達監督 写真:アフロスポーツ

 ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)は日本代表DF谷口彰悟ら複数の日本人選手の活躍もあり、来季欧州カップ戦出場の可能性がある。MF遠藤航(リバプール)、MF鎌田大地(クリスタル・パレス)、GK鈴木彩艶(パルマ)、DF冨安健洋(アヤックス)など、サッカー日本代表「森保ジャパン」の主力選手を多数輩出した同クラブの将来に注目が集まっているが、監督人事では森保一の他に鬼木達(現鹿島アントラーズ指揮官)も候補に挙がっているようだ。

 ベルギーの有力サッカー専門メディア『Voetbal』が報じた内容は、欧州サッカー界に小さくない波紋を広げている。これによると、STVVは現指揮官ワウテル・ヴランケンに契約延長オファーを提示。立石敬之CEO(最高経営責任者)は「今夏最大の補強になる可能性がある」とまで言い切り、続投を強く望んでいる。ベルギーで実績を積んだヴランケンが、初の海外挑戦を選ぶかどうか。その決断はプレーオフ終了後とされている。

 だが、クラブはすでにプランBを動かしている。

 その筆頭が、現日本代表監督の森保一だ。立石CEOは先日、将来的な自クラブの監督人事について「次は日本人の指導者を育てたい」と明言。北中米W杯閉幕のタイミング次第では正式打診もあり得ると含みを持たせた。STVVがこれまで輩出してきた日本人選手の数を考えれば、森保との「相性」を模索する発想自体は理解できる。

 もう一人の候補として名前が挙がる鬼木の存在も見逃せない。川崎フロンターレ時代にJ1連覇・天皇杯など複数タイトルを制覇し、守田英正(スポルティングCP)、田中碧(リーズ・ユナイテッド)、高井幸大(ボルシアMG)といった今や欧州で活躍する選手たちを育て上げた手腕は本物。昨季は鹿島監督就任1年目で、J1制覇という実績まで上乗せした。FW徳田誉ら若手選手の起用も目立ただけに、「育成型指揮官」としての評価は、選手供給基地でもあるSTVVのクラブ哲学と確かに符合する。

 むしろ問題は、森保も鬼木も「プランB」という位置付けであることだ。

 ヴランケン残留を最優先とするクラブの姿勢は合理的ではある。とはいえ、欧州カップ戦出場という歴史的な節目を前に、監督の去就が夏まで宙吊りのまま補強戦略が走り出すリスクは軽視できない。市場は動き出しが速い側が有利であり、「監督が決まってから」では取りこぼす案件が必ず出てくる。

 ヴランケンが残留を選んだとしても、森保・鬼木という「日本人指揮官候補」の名前が現地メディアに登場した事実は消えない。指導者本人の意向次第ではあるが、日本サッカー界のさらなる発展という観点で考えると、日本国内で実績を積み重ねてきた指導者の海外挑戦は必要不可欠だ。