
サッカー日本代表「森保ジャパン」は、日本時間1日未明に行われた国際親善試合でイングランド代表と対戦。MF三笘薫(ブライトン)が決勝ゴールを挙げ、1-0で歴史的勝利を収めた。MF久保建英(レアル・ソシエダ)、MF遠藤航(リバプール)ら一部主力選手が不在の中での金星であり、FIFAワールドカップ北中米大会でもオランダ代表など強豪撃破への期待が高まっているが、一部の海外メディアは冷静な視点も示している。
ブラジル人ジャーナリストのチアゴ・ボンテンポ氏は試合後、「日本はイングランドに初勝利を収めた。しかもウェンブリー・スタジアムで7万9千人の観衆を前にしてのものだ。歴史的な結果ではあるが、留意点もある」と指摘。試合内容や対戦相手の事情を、以下のように伝えている。
「試合のいくつかの局面では相手を上回り、効率的な守備的サッカーでイングランド代表の枠内シュートを試合全体でわずか3本に抑えた。そして23分、試合を決定づけたのは見事なカウンターだった。三笘が自陣でボールを奪い、鎌田大地と上田綺世との連携を経て、中村敬斗のアシストからゴールを決めた」
「森保監督体制で積み重ねてきた数多くの歴史的瞬間の一つだが、留意すべき点は、イングランドがベストメンバーとは程遠い布陣だったことだ。ハリー・ケイン、ブカヨ・サカといった主力を欠き、前回のウルグアイとの親善試合(1-1の引き分け)から先発10人を変更していた」
「さらに、イングランドの内容自体も、ワールドカップ優勝候補と目されるチームとして期待される水準を大きく下回っていた。後半終盤、日本が守備に徹する防戦モードに入ってからは何度か脅威を与えたものの、その多くはセットプレーやパワープレーによるもので、組織的に崩したものではなかった」
「日本は90分を通じて高い連携と集中力を見せ(終盤に押し込まれる場面はあったものの)、三笘、中村、鎌田、佐野海舟、谷口彰悟、そして鈴木彩艶といった選手たちが際立ったパフォーマンスを披露した。個人・チーム両面で見ればワールドカップに向けた非常に有益なテストとなったが、対戦相手としてのイングランドは物足りない内容だったと言わざるを得ない。現時点で過度に楽観視する段階ではない」
同氏の指摘は、勝利の価値を否定するものではなく、あくまで現実的な評価といえる。実際、日本は守備面での組織力とトランジションの速さを武器に、欧州屈指の強豪を相手に試合をコントロールする時間帯を作った。一方で、試合終盤には押し込まれる場面もあり、試合運びの安定性という課題も浮き彫りになった。
それでも、三笘薫を中心とした攻撃陣の連動や、最終ラインを含めた守備の統一感は、ワールドカップ本大会を見据える上で大きな収穫だったことは間違いない。主力不在の中で結果を残した点も含め、選手層の厚さを証明する一戦となった。
歴史的勝利の裏にある「評価」と「課題」。今回の一戦は、森保一監督率いる日本代表にとって、さらなる成長への指針を示す試合となった。今後、より強度の高い相手との対戦で同様のパフォーマンスを再現できるかが、真の実力を測る試金石となりそうだ。
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