アジア

東南アジアで采配実らず、日本人監督“解任ドミノ”

黒崎久志監督(アルビレックス新潟所属時) 写真:Getty Images

 ミャンマーサッカー連盟(MFF)は、U-22ミャンマー代表の黒崎久志監督の解任を決定した。U-22ミャンマー代表は、今年12月上旬から開催された東南アジア競技大会(SEA Games)で、グループステージ2連敗を喫し早々に敗退していた。

 現役時代に鹿島アントラーズや京都パープルサンガ(現・京都サンガ)、アルビレックス新潟などで活躍した元日本代表の黒崎氏は、2025年2月にU-22ミャンマー代表監督に就任。ミャンマーサッカーのレベル向上への貢献が期待されたが、AFC U-23アジアカップ2026予選ではグループ最下位となり敗退。続くASEAN U-23選手権2025でもグループステージ敗退に終わり、最重要大会の一つと位置付けられていたSEA Gamesでも結果を残せなかったことから、早期契約解除となった。

 これに先立ち12月中旬には、ミャンマー女子代表を率いていた浮氣哲郎監督がSEA Gamesでのグループステージ敗退の責任を取って辞任しており、ミャンマー代表では男女ともに日本人監督が辞任・解任となる事態となった。

 SEA Gamesでの解任劇はミャンマーに限った話ではない。インドネシアサッカー協会(PSSI)も、グループステージ敗退に終わったU-22インドネシア代表のインドラ・シャフリ監督を解任している。また決勝での疑惑の判定で、5大会連続の金メダルを逃したベトナム女子代表のマイ・ドゥック・チュン監督もSEA Gamesを最後に勇退する意向を表明している。

 なお、東南アジアの強豪であるタイでは、今夏までU-22代表を西ヶ谷隆之監督が、女子代表を池田太監督がそれぞれ率いていたが、就任後に結果がついてこなかったことでSEA Games前に解任されている。タイサッカー協会(FAT)のアンパン・ラムサム会長(通称マダム・パン)は大会前、自国開催のSEA Gamesで男女のサッカーとフットサルを合わせて金メダル4個の獲得を目標に掲げていたが、結果的に1個の金メダルも獲得できず、過去最低の成績に終わった。